教会は予々金がねぇ
来月始め頃に教会に税務調査が入ることになった。
ここ三年間の帳簿を見にくるそうだ。
前の日曜日は
その税務対策の為に色々と工作をした…とすると聞こえが悪くなるので、
税務調査がしやすいように色々なものを整えた…としておこう。
教会に税務調査が来るなんて
今の教会が出来てから50年来で初めてのことらしい。
だから今まで税理士に頼ったことはなかったから大慌てだ。
宗教法人なので税金はかからないと思っていたのだけれど、
駐車場経営や場所貸しなどで商売をして儲けていると税金がかかるらしい。
商売はしていないけれど
信者からの献金やバザーの売り上げで
お金は一軒家が二軒ほど新築できるくらい貯め込んであるようだ。
しかし
そのお金は教会の修繕費の為のものとして置いてある。
なんせボロい教会なので雨漏りが発生したり
外壁塗装が剥げたりしますから。
ところで正教会の教会の神父さんって
どのくらいの給料をもらっているか御存知だろうか?
カトリックの神父は
暮らしていける為に必要な最低限の給料しかいただいていないと聞く。
プロテスタントの牧師は…聞いたことがないので知らない。
正教会の神父は
勤務年数や家族構成によって変わるそうだけど、
例として40代で夫婦と子供1人で神父歴が20年ほどだと
約53万ほどもらっていると古い信者さんから聞いたことがあります。
総額なのか手取りなのかは知りません。
ボーナスは無し。
教会の神父が住む場所は教会が用意して
教会が家賃を負担しています。
神父一家の光熱費も教会が負担します。
他地方の教会では神父が乗るクルマまで教会が用意してあげるらしい。
お金が余っているのか知らないけれど、
神父の奥さんは年に何度か巡礼の旅と称して海外旅行に行く。
低料金で行ける国にではなく、
日本にはあまり馴染みのない国ばかりだ。
帰ってくる度に
写真をアルバムに入れて見せられ自慢される側はたまったもんじゃない。
こんな環境だから
正教会の神父を職業として選ぶ人がいるのもわかる。
でも神父は
もし離婚したら有無を言わさず解雇だし
もし信者が懺悔した内容を他人に漏らしても解雇だし
大齋の期間(復活祭前の約2ヶ月間)は肉や乳製品は食べられないし、
普段着は黒い服ばかり着ているし
ヒゲを伸ばさなきゃならないし
美声を保つ努力が必要だし
ロシア語を勉強しなきゃいけないし
信者から信望を得る為に知識を身につけ、
立ち振る舞いに注意を払わねばならない…と
それなりの苦労はあるようだ。
それにいつ他の教会に転任するかわからないから
あまり家具家電は揃えられないらしい。
僕は執事だから
月一の執事会に毎回参加しているけれど、
いつも出る議題はお金にまつわることばかりだ。
バザーでいくら収入があったとか
結婚式や葬式の費用はいくらに設定するとか
いかにして献金を集めるかとか…
ちなみに教会で行う結婚式や葬式の費用は
いくらと決まっているわけではなく、
あくまで信者さんの気持ちを最重要視している。
だから
結婚式なんかは教会に一万+神父への御礼+聖歌隊へのお菓子くらいで式を挙げられる。
結婚式後の披露宴的なパーティは教会が用意してくれます。
正教会の結婚式に参加した人からは概ね好評をいただいている。
と…あまり口外しない方がいいようなことばかり言ってしまいました。
沈黙は金なり…
画像は金口イオアンのイコン…