今まで怪我という怪我を
した事がない。
しかも、こんな大怪我を。
松葉杖がないと歩けない生活になり
いつもなら、3分も掛からず行ける所まで
慣れない松葉杖で歩いたら
至る所が痛い上にとんでもなく体力がいる。
15分は掛かかって、ギブした自分に
プチパニックになった。
家族にあまり迷惑掛けないように、
右足は使えたので、車を運転しスーパーに
行ってみたら、カゴを持って歩く事が出来ず、、
断念
本当に本当に何をするにも
時間が掛かるし
何をするにも体力がいる
そして、誰かに助けて貰はないととても困る状況に何度も何度も陥る。
そこで、ふと、、
足が悪い方やお年寄りは毎日こんなに
大変な生活をしているんだ。
体感して初めて心からそう思えた。
なんだか凄い罪悪感を感じた。
今までは、口先だけで分かっていた気持ちでいたかもしれないと、痛感したのだった。
電車に優先先がある事。
お年寄りや身体の不自由な方に席を譲る事。
これって当たり前だと思っていたけど、
知らず知らず気付いてない事も多々あっただろうと思う。
そう長く仕事も休んでいられないので、
1ヶ月経ったある日
病院の先生から通勤OKと許可が出た。
在宅以外の数日を松葉杖で数回通勤する事にした。
それが、
とんでもなく大変だった
エレベーターまでが、
遠すぎる、、、
疲労困憊で
いつもの通勤より時間が倍とまでは言わないが、
かかる。かかる。
途中でトイレに行きたくなった時なんて
最悪である
ホームに着いた時には、、、
もう座りこみたかった。
電車に乗ると
松葉杖がアピールみたいで、申し訳なかったが、
優先席をチラ見🫣したりした、、、。
目が合うと、目を伏せられた。
しょうがないと思う。皆んな疲れている。
若いとか関係ないと思う。
散々働いて来て、
もしくは、毎日疲れ果てるまで働いて
仕事に行きたくないっ!
と、思う日だってあると思う。
今日の朝は、今日の帰りは、
ラッキーな事にやっと座れたのかもしれない。
そんな事を思いながら、数回の通勤を過ごしていたある日、
肩をトントンと叩かれた。
振り向くと海外からのツーリストの方が大きなスーツケースを持ちながら、自分の手荷物を席に置いて
私に座る様にジェスチャーをしてくれた。
つづく