paradoxical aciduria | ドクターH(Homeless doctor)の覚え書き

ドクターH(Homeless doctor)の覚え書き

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嘔吐が続くと代謝性アルカローシスとなる。


嘔吐が止まると、もはや新しいHCO3の産生がなくなるので、糸球体で濾過されたHCO3はTmHCO3に達するまでK、Naとともに尿中に排泄され続ける。しかし、ある時点で血漿HCO3濃度はTmHCO3に見合った濃度まで低下してきて、濾過されたHCO3がすべて再吸収される状態となり、正常より高い血漿HCO3濃度で平衡状態に達する。この平衡状態に達すると、尿中にHCO3は排泄されなくなるが、遠位尿細管に到達したNaの再吸収のためにそれに見合ったH、Kが排泄され、尿のpHは酸性になる。すなわち体液のアルカローシスと酸性尿が存在するparadoxical aciduriaがみられる。こうなるとはじめて尿中Na濃度<10mEq/lとなる。Clはもちろん検出されない。