四代目 桂福団治 芸歴六十年記念公演 | 喜六清八徒然日記

喜六清八徒然日記

うだうだ鑑賞三昧

松竹座です。

三階の袖の席です。

完売だそうです。

 

福団治一門   口上
桂 福丸     元犬

桂 福楽     京の茶漬け
桂 福団治    顧みますれば
桂 ざこば    笠碁
ー中入ー
座談会      桂ざこば、笑福亭鶴瓶 桂文福 桂福楽(司会)
笑福亭 鶴瓶  青木先生
桂 福団治    ねずみ穴

 

福団治師匠、もう80才だそうです。

でも、お元気です。

声も出ますし、段取りも飛ばさないし。

 

口上、幅広いお弟子さんがいっぱい。

もう二方亡くなっているのですが、福車さんは何度か聞かせていただいたのを憶えてます。

福団治師匠は文句より皮肉が多いと思いますが、基本は師匠譲りなのでしょうね。

兄弟子から順にお祝いを…福楽さんや、七福さん辺りはまともですが、福矢ってあんな感じなのですね。

次の灘中高から京大卒の福丸さんが、師匠は選べるけど、兄弟弟子は選べないと、突っ込んで受けてました。

それに、全盲の福点さん、外国人で元気な福龍さん、手話落語の宇宙亭

とてもバラエティに富んでます。これも、師匠の反骨精神の表れでしょうか。

 

福丸さん、以前何度も聞きに行きましたが、相変わらず端正な落語をされます。

元犬をショートバージョンにして、笑いもしっかり入れてはりました。

福楽さん、この方も端正です。

あまりお見受けしないのですが、さすがベテランです。

 

福団治師匠、「顧みますれば」、自伝です。

でも、キチンとネタになってます。

要所要所で笑いもとり、とても80には見えません。

ペケペン落語から、声が出なくなって考えた手話落語、

それを続けたエピソードなんて、お得意の人情話でした。

藪入りって金馬師匠から教えて貰ったそうです。

 

藪入りの得意のざこばさんも、今日は滑稽噺で。

脳梗塞からすっかり復帰され、以前より滑舌よくなったかも。

 

中入り後の座談会は、時間のせいか、割とあっさり。

昔のやんちゃ話は、振りだけで終わってました。

でも、ざこばさん鶴瓶さんも口を揃えて言うのは、

何でそんなに腰が低いねんって話。

年を召されてからは特に腰が低いそうです。

座談会といっても、師匠は笑顔でうなずくだけ。

そんなところに人柄の良さ(良くなった?)が滲み出てました。

 

で、舞台替えの間に文幅さんの相撲甚句と河内音頭。

相変わらず、リズムが無いと辛いですね(笑)

同期の鶴瓶さんから長いとクレームが付いてました。

 

鶴瓶さんは、新作のネタで。

青木先生がピーっとなる話ですが、鉄板ですね。

最近古典を頑張って張りますが、やっぱりエピソード系の新作が面白いわ。

 

トリの師匠は、談志師匠から教わったネタだそうです。

ちっとも笑うところが無いネタが二つある内の一つだそうです。

夢落ちですが、確かに暗い話です…でも、面白かった。

流石、福団治師匠。

最後、下りる幕を止めて、御礼の挨拶。

見た目は老けはりましたが、噺はまだまだお若い。

いつまでもお元気で。

また見に行きます。