スマイレージからグループ名を改名し、
3期メンバー3人を増員して
新たに生まれ変わった

スマイレージ時代から数えて18枚目の
両A面シングル

『大器晩成/乙女の逆襲』

がリリースされました。


連日デイリーチャート1位2位
という報告が届いており、

なんとあの「あったかいんだから~♪」
のフレーズで今年ブレイク中の
クマムシさんよりも上!


メンバーも手分けして全国を駆けまわって、
連日テレビ、ラジオ、雑誌、ネット等、
様々なメディアで猛アピール。

業界での注目度の高さがうかがえます。






さらには渋谷をジャックして、
センター街では巨大看板の下で曲が流れ、
地下道には30mにも及ぶ巨大壁紙。

思わず立ち止まって二度見する人を
たくさん見かけました。

事務所の力の入れようが伝わってきます。






今回の新曲の特徴は、
まずつんく♂さんの曲ではないということ。

つんく♂さんは体調のこともあって、
今までのように驚異的なペースで
名曲を次々に提供することが
難しくなってきているので、

これからはつんく♂さんに
安心して楽をしてもらうためにも、

メンバーだけでなく制作スタッフも
次世代のハロプロというものを
模索しているようです。








『大器晩成』は中島卓偉さん作詞作曲による
パワフルな曲。

あの国民的バラエティ番組
『めちゃ×2イケてるッ!』
のエンディング曲にも採用されているので、
まだアンジュルムのことを知らない人でも
既に耳にしているかもしれません。

私はまだ生で聴いたことがありませんが、
CDを聴いているだけでも
自然に体が動き出してしまうほど、
ライブで盛り上がること間違いなしの
ノリノリの曲。

そのキャッチーなメロディーラインは
つんく♂さんに勝るとも劣りません。

楽器の生音やレコーディングの細部にも
こだわったとのことで、
楽曲としてトータルの
クオリティの高さを感じます。


歌詞もとても力強くて、
受け取り方は人それぞれだとは思いますが、
あえて誤解を恐れずに言うなら、


大器晩成 全否定ソング(笑)


すぐに結果がついてこなくても、
まあ気長に頑張りなさいだとか、

後は運を味方につけるだけだから
まあ腐らずにやんなさいだとか、

大人は気を遣って
耳障りの良い優しい言葉をかけてくれるけど、

そんなもんクソくらえ!

私たちは今、成功を掴みたいんだ!

という、若さと強さ溢れるメッセージソング。

大器晩成を否定するというよりは、
大器晩成という言葉で
大人たちに正当化されてしまっている現状を、
自分たちの力で打破したいという
反骨心のあらわれ、
といった方が良いかもしれません。

スマイレージとして積み上げてきたものを
あえて壊してまで
新しい何かを得ようとする
彼女たちの意気に感じた、
中島卓偉さんならではの
ロックな生き様を感じます。

私みたいな凡人は、
歩む速度は人それぞれで
早い人もいれば遅い人もいて良い
なんて思うものですが、

アンジュルムのメンバーは
アイドルとしての才能を認められ、
選りすぐられた子たち。

その才能に見合うだけの評価と結果が
「いつか」ではなく「今」欲しい。

だからこそ、グループ名を改名し、
新たにメンバーを迎え入れて
生まれ変わりました。

この曲はそんなアンジュルムの門出に相応しい、
チャレンジ精神と気概を体現する一曲です。


MVは激しくてキレの良いダンスが見所。

研修生出身の3期メンバー3人も
重要なパートをしっかり受け持って、
即戦力として見事なパフォーマンスを
披露してくれています。

まだまだ荒削りで
洗練された動きでは先輩方に及ばずとも、
ともすれば先輩方が忘れかけている
勢いやフレッシュさといったものが
グループに新たな活力を吹き込んでいます。

4人+5人の2ラインや3人×3組など、
大人数を活かしたフォーメーションは、
今まで以上にダイナミックな迫力を感じます。

特にラストの3人ずつ3組が
次々に入れ替わるダンスシーンは鳥肌モノ。

なんか凄いアイドルグループが現れた!

これまでずっとスマイレージを観てきた私ですら
そんな衝撃を受ける
素晴らしいMVに仕上がっています。








『大器晩成』がライブで「のる」曲だとすれば、
この『乙女の逆襲』は映像として「観る」作品。

川辺ヒロシさんと上田禎さんによる作曲は
とても摩訶不思議な曲調で、
MVもちょっとホラーっぽい怖さであったり、
ティム・バートン監督作品みたいな?
(ちょっと違うかも
不思議な印象を受けます。

でもそんな不思議な曲や映像とは裏腹に、
その歌詞は女子の強さと怖さが伝わってきて、
むしろそっちの方が怖いかも。

作詞を担当した児玉雨子さんは、
初期メンバーとほぼ同世代。

日本一乙女心のわかるナイスミドルエイジ
つんく♂さんの歌はどこか優しくて、
我々男子が聴いていて心地良い、
悪く言えば男子に都合の良い女子像
だったかもしれません。

でも児玉さんの歌は
良い意味で女子のイヤな一面を
ストレートにさらけ出していて、
女性ならではの視点、
感性というものを感じます。

『大器晩成』が男のマッチョな反骨精神を
力と勢いで表現したのに対し、

『乙女の逆襲』はややもすれば醜くなりがちな
こぶしの効いた女の恨み節を、
独特な曲調と綺麗な映像で美しく仕上げた、

そんな印象を受けます。

この曲は男子よりもむしろ
女子の共感を得られる曲かもしれません。


こちらのMVの見所は、
奇妙で不思議な動きのダンスと、
まるで人形のような、
どこか人間離れした美しいメンバーの表情。

そしてなんといっても
3期メンバー相川茉穂さんによる
バレエのソロシーン。

相川さんは同期の室田さんと佐々木さんに比べて
研修生としての期間が短いせいか、
歌やダンスに苦戦していると聞きますが、

クラシックバレエの心得があるおかげで
基本的な身のこなしや所作が
美しいんですよね。(*´ェ`*)

3期メンバーは三人三様に個性を発揮して
グループに貢献しています。




新たな戦力を加えてパワーアップした
スマイレージ改めアンジュルム。

その第一弾となるシングルは、
「のる」「観る」という二つのアプローチで
新しいことに挑戦しながらも、

メンバーのチャレンジ精神と
制作スタッフのプロフェッショナルな仕事ぶりで
クオリティの高い作品に仕上げ、

アイドルグループとして
新たな魅力を創り出すことに成功しました。

全国ツアー、そして5月には武道館公演も決まり、
意気上がるアンジュルム。

これからがますます楽しみなグループです。

たくさんの人々に新曲を聴いてもらって、
たくさんの人々にグループ名を覚えてほしいです。




アンジュルムというグループについては、
また回をあらためて
じっくり語りたいと思います。