現在、諸々の理由で地方と東京を行き来する必要がでてきています。

重要かつ緊急な用ですのでお許しください。

交通機関やホテルが直前でも予約できるくらい空いているのはありがたいのですが。

仕事の中で感じるものとはまた別の、多くの緊張感やストレス。

私にとって精神的に健康でいるためには歌舞伎や観劇は欠かせません。

どうか、演劇は引き続き観られますように。

 

さて、4月上旬の歌舞伎感想です。

歌舞伎座 『小鍛冶』『勧進帳』

 

『小鍛冶』は能や文楽でも演じられます。

歌舞伎では初代猿翁(2代目猿之助)が昭和14年に舞踊にしたと筋書に書いてあります。

見どころはやはり当代猿之助の切れの良い舞踊と浄瑠璃に合わせた中車の動き。

澤瀉屋は人外のモノを演じさせたら世界一。

猿之助の狐の神様、最高です。

中車の舞台上の存在感。

 

今月は、大阪の文楽劇場でも『小鍛冶』やってます。

同じ演目を歌舞伎と文楽で同じ月に見られるとは、なんたる幸せ。

 

『勧進帳』は歌舞伎を観たことがない方でも御存知の有名な演目。

筋書に載っている昭和20年からの記録だけでも206回目。

それぞれ一か月くらいの公演期間でしょうから、総公演数は江戸時代から計算するととてつもないものになるでしょう。

さまざまな役者の組み合わせで演じてこられ、今月は日替わりで役者が変わります。

私が見たのは幸四郎の弁慶、松也の富樫。

幸四郎の弁慶は観るたびに弁慶らしくなっています。

そして松也の富樫は思った通り、幸四郎とのバランスがとても良いです。

 

若々しい勧進帳、楽しかった。