「バアル(聖書ヘブライ語: בַּעַל、フェニキア語: 𐤁𐤏𐤋 ba‘al、ウガリット語: 𐎁𐎓𐎍 b‘l)は、カナン地域を中心に各所で崇められた嵐と慈雨の神。
その名はセム語で「主」、または「主人」「地主」を意味する。バールや、バビロニア式発音のベール(アッカド語: 𒂗)、およびベルとも表記される。
バアルは本来、カナン人の高位の神だったが、その信仰は周辺に広まり、旧約聖書の「列王記」上などにもその名がある。
また、ヒクソスによるエジプト第15王朝・エジプト第16王朝ではエジプト神話にも取り入れられ同じ嵐の神のセトと同一視された。
フェニキアやその植民地カルタゴの最高神バアル・ハンモンをモレクと結びつける説もある。さらにギリシアでもバアル(古代ギリシア語: Βάαλ)の名で崇められた。
海神ヤム(ヤム・ナハル)や死の神モートは兄弟でありながら敵対者である。」
Wikipedia "バアル"
カナンで崇拝された嵐と雷雨の神バアルは エジプトのセトや 子どもの人身御供を要求するモレクに比定される。バアルは 兄弟とされる海神ヤムと敵対する。
「ヤム (Yam, Yamm, Jamm。音写では ym)は、ウガリット神話に登場する、海と川を神格化した神である。神話において、主神バアルが最初に戦う敵とされている。
天上の父神イルウ(エル)と妻アーシラト(アシラ)との間の息子たちの一人で、竜の姿であるとされる。
地上の支配者となるべく、雨が地上を潤すと主張するバアルと、川や泉で地上が潤されると主張するヤムとが対立し、大神に判定してもらうべく二人で参上した。
大神は、全てのものの源は水であるからヤムが地上の支配者に相応しい、と判断し、ヤムのために宮殿を建てさせた。
その後ヤムは、神々に重税を課すなどの圧政を敷いたため、耐えかねた神々はヤムを倒すこととしたが、竜であり強力なヤムに勝つ方法はない。
そこでアシュタルトがヤムを訪ね、その美貌と奏でる音楽とでヤムの心を惹き付けた。ヤムは彼女が自分の妻になることを条件に税を軽くすると約束した。この条件を聞いたバアルは激昂した。」
Wikipedia "ヤム"
先ず ウガリット神話のバアルとヤムは 古代メソポタミアの風の神エンリルと地の神エンキの兄弟喧嘩が 下敷きになっていることが判る。
神話では バアルのストーリーに セト=エンリルが殺害したオシリス=エンキの神話が混入していて、大変混乱している。これは「バアル」が 主神を指す名乗りであることが混乱の原因かもしれないが 基本的なあらすじは「海幸山幸」だ。
ヤム
ヱムバ(ヤンマ)
閻 魔王
エン キ
しかし おかしなことに エンキは水星の神だが ヤムは金星神とされている。しかも古代バビロニアの金星神はイシュタール=イナンナだから この比定は不整合を生じる。
「ここで、惑星の命名に誤解が入り込んでいるので、一つ付け加えておきたい。オカルト的な命名法では、天文学者が金星と呼ぶものを水星と呼び、その逆もまた然りである。
天文学者はこの背後にある謎を何も知らない。なぜなら、過去には難解な名称が明らかにされることが望まれなかったからである。これはあることを隠すために起こったことである。」
いきなりシュタイナーに登場いただいたがw さらにシュタイナーは「実は、黙示録の作者がしたように、秘教的に語ろうとするならば、水星を朝の星として語らねばならないのである。
朝の星というのは水星のことである。私は汝の「私」に向かう方向を、朝の星、すなわち水星に与えたのである。中世のある書物には、我々の惑星系の星々がこのように列挙されていることが、今でも真実の状態を記述している。
土星、木星、火星と続き、地球は現在のように金星、水星と続くのではなく、逆に水星、金星と続く」と説く。
天動説の昔 地球に近い惑星は「水星」で 太陽に近い惑星は「金星」と呼ばれていたが、何らかの理由から この二つの惑星は 地動説の導入とともに名称を交替させられた。。
つまり 明けの明星は本来 水星のことであり 金星にまつわる神話や伝承などは 古の水星の可能性があるということになる。
金星神 ヤム
水星神 エンキ
「虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)(梵名アーカーシャガルバ(梵: आकाशगर्भ [Ākāśagarbha])、またはガガナガンジャ(梵: गगनगञ्ज、[gaganagañja]))は、仏教における信仰対象である菩薩の一尊。
「明けの明星」は虚空蔵菩薩の化身・象徴とされ、明星天子、大明星天王とも呼ばれる。また、知恵の菩薩として、人々に知恵を授けるともいわれている。」
これまで 明けの明星は金星を指すものと思い込んできたが 実は古の水星を表していた可能性があるということは 人々に知恵を授ける虚空蔵菩薩の正体を開示する。
虚空蔵菩薩
国 祖神(国常立命)
艮の金神
艮の金神について 大本聖師 出口王仁三郎は「この神は神界を統治していた大地のもとの神であり、律法を定め神々を従えていたが、余りに厳しく律法を守るようにさせたため、部下の神々が騒ぎ出し、
一番偉い天の神がこの事態をついに見かね、泣く泣くの思いで国常立命に隠遁を迫り、そのため妻神と共に地に落とされ、艮の金神と坤の金神となった」と語った。
ウガリット神話において ヤムが王座を追われる場面は 大本教の艮の金神の御筆先の中で 国祖神が神々に追放され封じられる内容と同じである。
したがって 艮の金神=国祖神 国常立命の正体は ウガリット神話に登場するヤム神つまり古代メソポタミアの地神エンキであると思われる。
ヤム(エンキ 閻魔王)
国常立命(九頭龍神)
国祖神(虚空蔵菩薩)
「ルシファー(Lucifer、ルキフェル、ルシフェルとも)は、明けの明星を指すラテン語であり、光をもたらす者という意味をもつ悪魔・堕天使の名である。
キリスト教、特に西方キリスト教(カトリック教会やプロテスタント)において、堕天使の長であるサタンの別名であり、魔王サタンの堕落前の天使としての呼称である。」
Wikipedia "ルシファー"
そして「明けの明星」のラテン語であり 知恵のメタファである「光」をもたらす堕天使 ルシファーは 人々に知恵を授ける虚空蔵菩薩 則ち古代の水星神エンキと見て間違いないだろう。
すると 堕天使ルシファーと双子という説のある キリスト教の大天使ミカエルは 風神エンリルということになりそうだ。
(まとめ)
エンキ :エンリル
ヤム :バアル
オシリス :セト
プロメテウス:エピメテウス
ルシファー :ミカエル
国常立命
牛頭天王