先週の土曜日は人生の中でもかなり疲れた1日でした。
妊娠してから茶色のおりものが時々でます。そのたびに
ドキッとするんですが心配なので金曜日に産院に電話をして
確認したけどそんなに心配する必要はない、という回答だった。
でもトイレに行くとチェックするくせはついていてその時も
やっぱり反射的にチェックしました。
茶色の出てないかな?という予想を裏切って紙には透明の
おりものと共に赤黒い血がついていてまるで生理初日のような
状況に血の気がサーッと引くのを感じました。
たちあがってトイレをみると水の色も赤!!
えっ!?(しばし立ち尽くす)
体が震えました。流産の二文字が頭をよぎって頭の中は真っ白。
真っ青になって「どうしよう、どうしよう。」とつぶやく私に夫も
しばらくあっけに取られて「どうした?どうしたの?」を繰り返すばかり。
放心状態になりながらとにかく産院に緊急の電話をして説明をした
ところ、「今のところなんとも言えないので安静にしていてください。
診察日を早めることは出来ますが、今日は休診ですので。」という
返答。結局予定日を1日早めただけに終わった。
血の塊は出ましたか?と聞かれて「出ていない」と答えたけど
紙についていなかっただけでトイレの中にあったのかもしれないし、
水の色が赤かった、ということしか記憶にない。
動揺していたのでじっくり観察しなかったことを思い出して冷静さを
欠いてしまった自分を恥じた。
布団の中で言いようのない不安が押し寄せてきて怖かった。
夫がそばに寄り添ってくれていても何の解決にもならなかった。
夫は何もわからないのでいろんな質問をしてくるのだけれど、その時は
まるで事情聴取のように思えて返答するのが嫌でたまらなかった。
しばらくすると産院から電話があり、「先生が今すぐなら診ることが
できると言っていますけど来られますか?」と聞かれたので
行きます、と即答してすぐに準備をした。
私が泣きながら用意しているのを見て夫は不機嫌だった。
「あなたが泣いてどうするの。一番不安なのは誰?kayoじゃなくて
赤ちゃんなんだよ」と、諭されているのだけれど動揺している私にとって
聞く耳を持つのは難しかった。感情のほうが先に立って頭では
理解できるけど気持ちがついていかない。
お義母さんが車を運転してくれて、夫はナビを務めてくれたけど、2人は
緊急事態に対しては常に冷静沈着型なので慌てふためいたりすることも
なかった。私は、というと後部座席に横になってただ涙を流しているだけ
だった。だめな母親だな・・・、と思いつつ前の晩に畳の上で毛布も
かけずにうたた寝していたのが悪かったのではないか?とかいろんな
要因が頭に浮かんでは消えて自分を責めずにはいられなかった。
夫は優しい言葉をくれはしなかったけど車に乗っている間、助手席から
手を伸ばして行き帰りの間ずっと私の手をしっかりと握ってくれていた。
涙を流している私を見てはギュッと握り励ましてくれた。
私は神様に「この子を連れていかないでください。」と心の中で何十回も
祈っていた。
先生はすぐに内診をしてくれて、胎のうは順調に成長しているのを
確認した。ただエンジェルリングも胎芽も確認できなかった。週数的に
まだ見えなくても不思議ではないから心配する必要はない、と言われた
けども不安は拭えない。出血の原因を聞いてみたけど、今の状態からは
判断できないとのことだった。流産のサインかもしれないし、胎盤が
子宮に食い込んだ時のものかもしれないし、それは経過を見ないと
わからないという診断だった。とりあえず袋は順調に育っているけど
もしかするとこれから押し出されてしまう可能性もある、ということで
その場合は切迫流産ということになる、と先生は淡々と語った。
産院を出た時に、夫は「あなたがもっと強くならなくてはいけないよ。
赤ちゃんはkayoを頼っているのだから。たとえもし流産になったとしても、
そのときはきちんと受け入れようね。」と言われて私はこくんとうなづいた。
涙はあふれていたけど気持ちは落ち着いていた。その様子を見て
「よしよし」、と夫は私を抱きしめてくれた。
赤ちゃんがこの世にやってくるというのは本当に奇跡だと心の底から
思います。命の重さを実感しました。また人というのは命の始まりから
死と隣り合わせにあるんだということも。
今日の出来事で流産に対する覚悟も出来たような気がします。
でもこの子の生命力の強さも信じたい。
私が信じてあげなくては、ね。