実家のそばに引っ越してから仲良くなった同世代の
夫婦の中に9年間子供のできなかったご夫婦がいます。
今はかわいい女の子が1人いるのだけど、たしか22,3歳で
結婚したはずなので赤ちゃんをようやく迎えたときにはもう30代。
彼女は結婚してからなかなか赤ちゃんが出来ないので
検査をしたところ、「あなたは赤ちゃんの出来にくい体質。
妊娠する可能性は低い」と言われたそうだ。
不妊症の烙印をおされてから本当にいろんなことを試して、
涙をたくさん流して、打ちのめされて
「私達夫婦には子供がやってこないんだ。」って
いうことを本当に前向きに受け止められるようになるまで
9年かかったらしい。その間の苦しみは誰にもわかって
もらえないし、本当に言葉ではいいあわらせないほどのもの
だった、と語る彼女には気迫さえ漂っていた。
そして妊娠に対してもういいやって本当に、完全にふっきれた
直後に妊娠したそうだ。
なので病院で妊娠を告げられたとき、
「そんなはずはありません!何かの間違いです!!」と、
叫んでしまったそうだ。私こそ、そのセリフに驚いた。
喜びよりも、ありえない!と思った彼女の驚き。
妊娠の可能性はもう絶対にないんだ、と事実を受け入れた彼女だった
からこそのセリフだと思うと、胸が痛んだ。
でもそんな彼女だからこそ、赤ちゃんのなかなかこない私の
気持ちも理解してくれる。っていうか9年の苦しみの前では
1年なんて・・・と自分の悩みがちっぽけなものに見えて
恥ずかしくなった。
くよくよしそうな時にはいつも彼女のことを思い出すように
しています。