第21話 ラン&ガン
第3Qに入ってからリズムが良くなった神奈川。
高砂・福田の投入が良かったと言っていいだろう。
(神奈川の控えはどれだけ層が厚いんだ・・・)
東京のメンバー・監督も含め、試合を見ている全員がそう思っていた。
弥生「完全にリズムが変わったわ」
中村「流れが速くなりましたよね。後半に入ってから」
弥生「ええ。 それに、神奈川はなるべくアウトサイドシュートは打たないようにしてるみたい」
中村「前半の神奈川は3Pの確率が3/10であまり良くなかったからですかね」
弥生「確かに、それもあるけど・・・」
弥生(果たしてそれだけの理由かしら)
神奈川ボール。
速攻を仕掛ける。
仙道「いけっ、福田!!」
バスッ
「よっしゃぁ」
彦一「さすが、福田さんや。 うおおーー」
神奈川は速攻を仕掛けることにより、ゴール下での泉の脅威は半減されていた。
泉は動けるデブと言っても、やはり120キロの巨漢では速攻に対しての守りをすることは相当きつかった。
神奈川37-43東京
対して、東京の攻撃。
安藤「さぁ、この1本が重要だ。 しっかりとるぞ」
弥生「東京はラン&ガンにはのらず、しっかりセットプレーで取ってくるようね」
守屋にパスを出す安藤。
即座に守屋との間を詰める流川。
ボールを取り、即シュートフォームに入る守屋。
流川(来た、さっきのシュートか・・!?)
流川「・・・・!!」
守屋のそれはフェイクであった。
間合いを詰めすぎた流川、守屋に容易に抜かれる。
流川「しまった、ヘルプ・・・」
ヘルプに入る仙道、
が、
バッシ!!
仙道ファールをしてでも止めに行く
仙道に当たりながらもシュートを打つ守屋。
ピィ―――
守屋「入れぇぇぇ」
しかし、ボールはリングに嫌われる。
仙道「チッ、お前が抜いてくるのはある程度読んでいたんだが・・・」
守屋「中学の時なら止めていただろうな。 だが、俺は成長したんだぜ仙道」
その後、守屋は難なくフリースローを2本決めた。
神奈川37-45東京
第3Q残り8分02秒