肉を炙り、不動産を論ず 3 ~ハートに火を点けて!~
<前回まで>
久々に旧友と旧交を温めつつ肉を焼く新米大家。
そんな中、話題は何故か「持ち家、是が非か?」なんつー
話題になる。
聞き役に徹するつもりの新米大家の耳に聞き捨てならぬ言葉が響く。
「手に余ったら売るか、貸せばいいじゃん」
ほうほう貸すのね素人のお前が。
簡単に言うじゃねーか随分とよぅ!
玄人である事を友人に話していない
新米大家のハートに火が点くのだった。
肉を炙り、不動産を論ず 3
~ハートに火を点けて~
ああああっ!?
やってみろよ!素人のお前がよ~!
大家なんて、言うほど楽じゃね~ぞ!
Σ(゚д゚;)マジダカンナ!
大声を上げそうなのを堪え、平静を装って続けた。
「・・・・そうだね。
確かに売るか、借家で貸せば良い。
でも売るときは残債を消すか
債権者に頭下げて(実際はその程度じゃダメ^^;)
任意売却にしなきゃいけない。
さもなきゃ競売行きだよ。
残債以上の値で売れれば良いけど、これから住宅は余って行く方向だ。
子供の数が少ないんだから、夫婦揃って親の家を相続するなんてザラだ。
もしその夫婦がステレオタイプで自分達の持ち家を買ったらどうする?
必要数1に対して都合3軒の家って事になる。
余れば安くなるのは道理だろ?
せっかく売っても残債を消せない可能性があるし
任売でも残債を少しずつ払っていくんだよね~。」
分からない単語だらけだろう?
( ̄_ ̄ i)
間髪入れずにスグサマ続ける。
「じゃあ貸すか?どうやって?
ノウハウを持ち合わせない老夫婦二人が?
どんどんと家が余って来るんだから借家が増えるぞ!
回りはライバルだらけ。
そんな中でド素人の借家が勝ち残ろうって言うの?
ド素人の借家にお客さんが付くには、ヨッポド立地が良いか
回りの借家にパンッパンに人が入って、
最後の最後にやっと決まるのってのがオチだと思うよ」
ちょこっと反論しただけなのに、コンナに反論される。
多少を熱を帯びてきた私の速射砲は更に回転数を上げる!
今さら謝ったって遅いぜ!
もう俺のハートに火が点いちまった!
更に追い討ちを掛ける!
「でもね、持ち家っても分譲マンション買おうなんて言わないからまだマシ。
現在お支払いの家賃と比べて下さい~。
って広告良く入るでしょ?あれ絶対ダメね。
固定資産税にプラスして管理費、修繕積立金も自分で払うんだぜ?
その事を小っせ~字で分かんない様に書いてあってさ。詐欺だよサギ。
そんでもって老朽化が進んで大規模修繕って話になった場合には
全住民で話し合って4分の3以上の賛成が無いと可決されない。
エントランスがボロッボロでお化け屋敷みたいになってんのに
反対する人が25%以上居たら修繕できないんだぜ?
住民みんな一斉にローンが終れば次の一手が打てるだろうけど
中古で買ったり繰上げ返済したりして終るのバラバラ。
所有者の年齢も当然バラバラ。
お前が修繕費負担できても、となりの老夫婦が出せなくて反対したら
きったねぇ共用部抱えたマンションに住み続ける事になる。
あんな何の価値もないコンクリの塊に金を出したら最後。
やっぱり末路は廃墟行きだ。
同じ理由で俺は区分投資はやらないんだ・・・」
おっと!口が滑った!
でも大丈夫。
殆どの人間が意味も分からない。
(^▽^;)
ココまで一気に話してまたウーロン茶をがぶ飲みした。
グラスが空になったので替わりを頼む。
し~~~~~~~~~~ん。
あんなに下ネタで爆笑してた飲み会が一気に下げ下げモードだ。
ミンナ肉を返したりビールをあおったり。
それぞれ考えを巡らしているのだろうか?
暫くすると替わりのウーロン茶が届いた。
白けたムードが広がるテーブルに最後の望みをプレゼントすべく
奥の手を提案をしてみた。
「・・・。
でもどうしても自分の家が欲しければ、お勧めの方法が幾つかあるよ。」
何かを思案していた友人達が一斉に俺を見る。
「どんな方法!?」
あれほど言ったのに。
やっぱミンナ好きなんだね~!
「持ち家」って言葉(^^;
しかし!
そのあま~い考えに痛打を加える!
<次回素人いじり最終回>