肉を炙り、不動産を語る ~その2~
<前回まで>
久々に集まった学生時代の友人と肉を囲んでバカ話。
の、はずが何時の間にか「持ち家談義」に。
私の考えを話した所で「引かれる」だけだ。
無視を決め込んで肉を炙る新米大家に
友人の一人が話を振ってきた!
唯一私が大家をやっているのを知っている人物だった。
仕方無しに私は
「持ち家なんて馬鹿馬鹿しいから買わない方が良い!」
と正直に進言してみたのだが・・・
肉を炙り、不動産を語る ~ その2 ~
「はぁぁぁぁ!?持ち家のお前が何言ってんの?」
と、それぞれが異口同音に私に言い放った。
持ち家に住んでいる人間が「持ち家反対論」。
理由を聞きたくなるのも当然だろう。
あーだこーだ言うのを遮って私は続けた。
「俺は持ち家なんだけど、タダの持ち家じゃないんだよ。
1階を店舗にして貸し出しているんで、賃料が上がってんの。
つまり自分が住む為だけのモンに
金を出してるワケじゃないのさ。
金は金を生む方向に動かしてやる。コレ基本ね♪ 」
ふ~ん。
私はそれを見て更に続ける。
「少し勉強すれば分かる事だけど、
持ち家なんて損ばっかしだよ。
ローン返済にプラスして毎年毎年固定資産税払わなきゃいけないし、
壊れた箇所は当然修理は自分持ちだろ?
それにリスクも山盛り。
今回の震災みたいに家が使えなくなったらどうする?
住めない自宅のローン支払って、移り住んだ所の賃料払って。
どんだけだって話しだよ。
国は個人の財産を助ける動きはしないからね。こんな時も。」
・・・・・・
・・・・・・
恐らく皆、真剣に考えた事もないんだろう。
私の話に突っ込むだけの材料を持ち合わせないようだ。
ドヤドヤと笑い半分で持ち家を勧めていたバカ支店長も
私のホンキ・モードに少し気持ちを改めた顔付きになる。
暫く間を置いてウーロン茶をがぶ飲みし、再び続けた。
「もっと言えば持ち家が必要な期間なんて、あっという間さ。
子供が大きくなるまでは部屋数が必要だけど、
20年もすれば子供は出て行くよ。
そうしたらカミサンと二人。
人が住んでいない部屋を4部屋も5部屋も掃除して回るんだぜ?
年を取る毎におっくうになって、そのうち放置。ゴミ屋敷の出来上がりだ。」
「手に余ったら売るか、貸せば良い」
その時、誰かが言った。
「ふっ」とその時確かに。
私の中で何かが湧き上がった。
ぬぅわぁにぃぃぃぃぃ~~~!
くわすぅえぶわ(貸せば)
うぃぃぃぃぃ~!? (良い?)
随分簡単に言ってくれんじゃねえか!
ええぇ!?
私はこの一言で
完全にぶっ潰しモードにシフトが入ったのだった。
<すんませんまた続きます^^;>
