彼が後ろを振り返ったとき

僕が見えないのが

僕自身、嫌だ。



昨日の朝・・ぎりぎり見えなくなる寸前で

彼は、こちらを振り返ってくれた

僕は少しでも見える範囲に少しずつ

角度を移動しながら背中を見送っていたので

そこに立っているはずの場所に僕は居ず

彼は僕に気づいてくれなかったようだ。



僕は今朝

昨日のコトを伝えた「ずっと見送ってたことを」。



彼は言う

「じゃあ僕は今日は、振り向かないねっ」


「なんで?」っと聞くと

「千と千尋のラストシーンだよ」って。



うん。

そうだね。

振り返らず生け。