『徒然読書はいつまでも』Oct.2010 そのよん | ONE LITTLE LIBRARY PROJECT
木枯らし吹く夜です。
こんばんわ。
北からの気配が、
なんとなくですが
してきたような…
そんな今夜です。
今月の四冊目。
あたまの底のさびしい歌/宮沢賢治川原真由美
↓↓↓

いかりのにがさまた青さ
四月の気層のひかりの底を唾し
はぎしりゆききする
おれはひとりの修羅なのだ
-「春と修羅」より
宮沢賢治が
友人や教え子、家族に送った
たくさんの手紙のなかからの
11通が収められております本です。
北からの風のような
どこか絶望と美しさを
纏う
手紙たち。
宮沢賢治というひとりの人間
が
頭のなかのさびしい声で
頭の底のさびしい歌を
紙のうえに
詠う。
死をみるからこそ
生の喜びを知るんです。
北風のような手紙たち。
ではでは。

