会社のおカネを増やそう(8)売上債権のめやす | 愛知県江南市の税理士・大塚高史です。

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みなさんこんにちは
前回は、預金のめやす(売上の12か月分程度)について説明させて頂きました。
今回は現金主体の商売の方にはほとんど関係のない話ですみませんが、
請求~入金となる商売の方向けに売上債権の適正額について、
貸借対照表と損益計算書を両方みながらご説明します。

借方項目 金額(単位:円) 貸方項目 金額(単位:円)
現金 100,000 支払手形 400,000
預金 1,000,000 買掛金 400,000
受取手形 500,000 未払金 400,000
売掛金 500,000 流動負債合計 1,200,000
棚卸資産 500,000 長期借入金 16,000,000
流動資産合計 2,600,000 固定負債 16,000,000
建物 10,000,000 負債合計 17,200,000
機械 5,000,000    
車両 1,000,000 資本金 1,000,000
器具・備品 500,000 利益剰余金 900,000
固定資産合計 16,500,000 資本合計 1,900,000
資産合計 19,100,000 負債・資本合計 19,100,000

項目 金額(単位:円)
(1)売上(本業収入) 39,000,000
(2)売上原価(変動費) 31,200,000
(3)粗利益:(1)-(2)(20%) 7,800,000
(4)販売費・一般管理費(固定費) 6,000,000
(5)営業利益:(3)-(4) 1,800,000
(6)営業外費用(借入金利息など) 300,000
(7)経常利益:(5)-(6) 1,500,000
(8)法人税・事業税 600,000
(9)税引後利益(=利益剰余金):(7)-(8) 900,000
売上債権とは、商品・製品を相手方に引き渡したが、
商品・製品の代金が現金・預金として入金されていない状態
のものをいい、
受取手形と売掛金が該当します。
(
賃貸不動産をお持ちの方にとっての「未収金(または未収入金)
(=
家賃などの賃料の滞納金)
も、売上債権の1種です。)


手形は支払期日が決まっており、金融機関に預けて期日取立(期日に預金化)
もしくは割引(手数料を払って換金)すれば預金になる、というものですが、
手形が不渡※になるリスクも想定する必要があるので、めやすの金額を想定する必要があります。

※相手方が手形の金額を払えない=相手方の会社が倒産
=おカネが入らない、割引した手形の代金を当社が払うなど面倒な手間


取引の流れとして、
納品した商品・製品の代金を、翌月に半分は振込または小切手、
残りの半分は3か月先の期日の手形で受け取る
、ということからして
売掛金は1か月分の請求額程度、受取手形は1.5か月分の請求額程度と想定すると
3,900万÷12か月×2.5か月=8,125,000ぐらいが限度です。

(
この会社は受取手形50万、売掛金50万の計100万なので、
事業規模(月商3900万÷12325)からすると少なすぎるようですが、
取り損なうリスクは少ないといえます。


手形割引
は、手形を金融機関に売って換金することになるので、
割引手数料は「手形売却損」と言われ、借入金利と同じく「営業外費用」になります。

手形割引手数料は手形借入金の金利並み
で、少々高くなりますので、
可能であれば割引せずに済むような資金を用意して頂くのがよいでしょう。

あるいは支払のために裏書譲渡(手形を「回す」といいます)することも可能ですので、
相手先との打ち合わせにより
裏書譲渡を行なって、自社の資金繰りを簡素化するのが良いでしょう


※お問い合わせにつきましては電話またはメールにて承っております。

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