透き通る時間。夕方、雨上がり。風が強く吹く。昼の時間が少しずつ長くなるころだから、雨上がりのやる気を失った雲たちは、すぐに散り散りに。そこに沈みゆく太陽のオレンジが、まだ残って、藍色の空のアクセントになる。轟々という風とともに、すこし雨混じりの空気が僕の横顔を擦っていく。ひんやり感がたまらない。そこで、流せば晴れ渡るような曲を聴き、折り畳み傘をたたみ、早歩きで家路につく。いつもより山手線の線路が無機質ではない。