斜陽

 

どうしようもなくこの話が好き。

人間は恋と革命のために生まれてきた。

恋は成就すると愛になるのか?

恋をして、革命を起こすと読むべきなのか。

恋をして、愛しい人の子を産むことが革命の完成なのか。

貴族。平民。

没落貴族が平民ぶる。

平民も没落貴族に対しては厳しい。

結局、どんなに溶け込もうとしても、もってうまれた地位とかそういうものから脱しきれたり、完全に色をなくしたりすることは不可能。

直治は、その通り、失敗した。

かず子は?

上原に対する恋が終わったけど、その後は、身ごもった。

革命とは、誰かを困らせることか?

その人の知らないその人が絶望するようなストーリーを現実の裏に秘かに掲げることなのか。

秘め事を秘めとおしたから、かず子は、結局、人間であったのか。

人間というものが、宙に浮いてくる。

そして、なんだ。

やはり、ちらつくのは、神というか筆者の理想のような者の存在。

そこには、太宰色のある複雑なまみれた色が感じられない。

単色の艶めかしいくらいののっぺりとした完全な存在。

 

あぁ、本当に、引き込まれるな。

解釈が間違っていたとしても、太宰について考えるのは好きだ。