世界の芸術の宝庫であるエルミタージュ美術館へ遂に足を踏み入れた。

冷めた興奮、血の気が引いた興奮である。

そうでなければ、熱気で貴重な絵画によからぬ影響を与えるかもしれないから。

 

私にとり芸術というものは、たいへんだだっぴろいもので、何度前へ進もうと思っても、自分がこれらを一生支配できないという想いに駆られるから、結局踏み出せないのである。

おそらく、オールマイティとか支配欲を捨てて、感じたままに純粋さの中、やたらめったら感化されながら進むのが正解なのかもしれない。

 

日本と異なる煌びやかな世界。もちろん、それが好ましいという議論ではないのだけれど。

ただ、本当にこんな荘厳で豪華な時代があったのかということを未だに信じ切れずにいるんだ。

日本人あるあるだろうか。

建物自体も装飾品も展示品も、美しい。

 

これに、定番のロシア料理が手伝い、非常に満足のいく日になっている。

 

しかし、これだけでは終わらない日。

遂に、ロシア最高峰(世界最高峰)のバレエをみてきた。

僕は、よく知らないけれど、バレエは白鳥の湖を踊るために創られたって真剣に考えている。

息をのむほど美しい。

こんなに美しいという感情を抱いた日はかつてない。

力強く繊細で、対極の存在が共存し呼応しあい、相乗効果を生む。止揚。アウフヘーベン。

一流に触れた。それだけでも、いいのに。

ココロの鼓動が鳴りやまないよ。