余計なことだけど言う。
紛争といえど、自分に関する紛争ではない。
あくまで、クライアントの紛争である。
だから、自分だけが知っていたり分かっていたりということほど、無意味なことはない。
尋問をして的確に問題点を伝えるためには、
本当に主張したいことを伝えるためには
知識だけじゃなくて、トーク力が必要だ。
質問の噛み砕き方、受け答え、異議ありと言われたときの即時の修正など。
これらは、勉強だけしていては、全く身につかない事項だと思われる。
ロースクールの友達が相手方代理人として、裁判官として、法廷にいるわけではない。
見知らぬ人とコミュニケーションをとり、伝え、納得させるスキル。
アタマでっかちな存在にならないように、振る舞う術を学ばなければ立派な法律家になれないばかりか、結果も出せない。
淡々と進められるかどうか。
感情的になってしまい、それが知らず知らずのうちに外部の第三者に悟られてしまう。
そんなことほど、恥ずかしく、未熟なことなんてない。
私は、本試験を1位で突破することを目指す一方で、勉強だけしていては身につかないことは以前学んだから、それも大事にしていきたい。
むしろ、後者がどれほど重要なものであったか。
それを思い知らされた。
四大や五大の事務所に勤めている弁護士ほど、訴訟素人が多い。
出世やらに雁字搦めにされ、要らぬ情報も含めた無駄な書面を作る。
中堅の事務所の弁護士のほうが、裁判はうまい
というのが、裁判官の共通認識らしい。
紛争とは、結局人間の問題なのであるから、人間とコミュニケーションをとる術を知らない人では活躍できないということか。
たしかに、尋問を聞いていて思い知った。
どんなに法律ができても、当事者に喋らせることも必要な世界だから。
だから、難しい。
ブランドとキャリアと能力が必ずしも一致しない世界。