午前中、机に向かっていたら、気づいたら意識を失っていた。
机にそのまま突っ伏していたから、腕で視神経を圧迫する形になっていた。
たぶん、経験あるだろうけど、
目は見えているのに、目の前の物体、対象物に対する焦点が全く合わないあの感じ。
自分は、かなり視力が良くて、基本的に「みえる」生活を送ってきたから
目の前の物を視認できないあの時間がたまらなく不安になる。
なんとか、視界を鮮明にしようと
躍起になるのだが、なかなか解消できない。
これも、たいへん小さな事柄ではあるのだけれど
時が解決する問題の一類型に指定しておきたい。
このように腕で視神経を圧迫するような形で寝ると、現実に視神経の圧迫がなされており、視力低下に一役買うことになる。意思に反するかたちでね。
人の意識が混濁しているような、心神耗弱下で、意思能力が不十分な間に買わせるという
見事な悪徳商法である。
将来は、こいつに対しても、捜査の手を伸ばしたいところだ。無理だ。
これと、今夜は比較的、湿度が高かったのか、雨が降る予感なのか
外の空気は、ウエッティであった。
でも、それなりに空気は冷たい。
意外と走るのに適した条件であった。
午前中のふるまいによって、いつもと違う見え方をしているせいか
目の前のあらゆる物体が膨らみをもって見える。
やんわりと、ふわふわ。
街灯の明かりは、同心円状に拡散していくのがよくわかった。
でも、この終始朧気な感じが、まるで、泳いでいるかのような気持ちにさせたのである。
私は、心底、泳ぐのが好きで、愛してる。
吸い込む空気も、どこか湿潤な感じがたまらないのである。
そして、前世は両生類であったかもしれない。
実際に、そうなのかもしれないが
とにかく、今の自分になる一個前の生物は、両生類だったはず。
水中にも陸上にも、適合的な。
ただ、どこかで考えることの良さに気づいて、
来世は、きっとニンゲンに
と願ったし、そして、それが叶ったようなのである。
幸いにも、不思議な目の効果は切れてきて
いまは、現実を直視しているよ。