家族全員で食事に行った。

日本橋に本店を構える某焼肉店。

非常においしかった。

 

ただの家族の食事会と言いつつも、この会には様々な思い入れがあると思った。

ひとまず、私はどんなテンションで臨めばいいのかわからず、ただただお酒をあおっていた。

両親の眼前でお酒を飲むのは初めて。

酩酊状態の自分なんて露ほども見せたくないし、だから、変な緊張感もあって、アルコールが身体に駆け巡る障害になっていた。

父親は一滴も飲めない。だから、子供が成人して、こじんまりとした居酒屋で一杯飲むなんていうことは、夢のまた夢で、私と私の父親には、別の場面が必要なんだと思う。

 

問題を抱える姉もいるから、家族全員が微笑みながら机を囲むなんて状況が実現したことが、未だに信じられない。

私の記憶の中では、この約10年間が、本当に本当に出口の見えないトンネルを彷徨っていた時間にあい等しい。

時間が解決するということは非常に綺麗ごとなんだけれども、よくあることなんだと思う。

ただ、その途上は非常に苦しいのだ。

 

 

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