以前お見舞いに行った日記を書いた彼女が亡くなってしまった。

舌下腺癌で、昨年から闘病生活を送っていた。
放射線療法と抗癌剤治療を受け、縮小した癌と共存していくんだ

と力強く語っていた彼女も、再入院時には、活気が消えていた。
お見舞いに行くと、見舞い客に気を使いジュースを出してくれたり、

横になっていても起き上がって話をしてくれたり

とかえってお見舞いに行くことで彼女に気を使わせてしまう。
やせてしまった彼女の姿を見るに耐えないと、友人たちの足も遠のいてしまっていた。
そう言う自分も同じだった。

先ほどお通夜で、最後のお別れをしてきた。
斎場の部屋に入りきれないほどの人たちで、彼女の人の良さが分かるというものだ。
懐かしい顔ぶれも並んでいて、ちょっとした同窓会のような感じだった。

最後の彼女は、自分から寝かせて欲しいと希望して薬で寝かせてもらったそうだ。
その頃には、もう命の灯が消える寸前だったのだろう。
容態悪化の連絡をもらってから、数時間のことだった。

この世での修行を終えて、上の世界に帰っていったんだから、もう苦しいこともなくなったよね。
お疲れ様でした。
ゆっくり休んでください。