以前、
大分昔になりますが
病棟勤務をしていたころの話です。

意識のない患者さんの、
枕元で遺産分与の会話をしている
ご家族がいました

大きな声で、
早く亡くなってくれればいいのに

言葉汚く話していました

すると
何をしても
反応のない方なのに
いきなり大きな目を開け
そちらの方向へ
視線を向けたのです


また、別の時。
別の患者様
軌道に穴をあけて
呼吸器をつけている
意識のない方
他のスタッフが、
口腔ケアをすると、
手をかまれる
と怖がっていました

私が、
きちんとお話をして、
ケアすれば大丈夫よ
って声掛けをして、
指を入れお口の
お掃除をしますね。
口を閉じないでくださいね。
と、ゆっくり声をかけケアする
私は、
一度もかまれたことは
ありませんでした

私は、常に、
心からお話しをしていました。
そして、なぜか
当時は、こんな方たちとへの
会話やケアの方が
気持ちも楽でした
人付き合いが
あまり好きでなかったので・・・

お声を出せなかった別の方、
何を話しかけても
無反応、
痛みは表情でわかるが
笑顔は見せてくれなかった。

大切にしていた、
お人形を素敵ですね。
と声をかけながら、
清拭していたら、
涙をぽろっと流し
ありがとうと
はっきり発語あり
周りを驚かせました。
この後、ご主人が、
声をかけても
発語がなく悲しまれてしまいましたが・・・


何を言いたいのかって言うと、
人の体は、とっても神秘的で、
たとえ意識しようとしまいと、
細胞レベルでちゃんと
答えてくれるってこと。

気持ちは、
通じるんだと
信じてケアしてあげれば
自分の体だって
人の体だって
必ず答えてくれる
反応してくれるって
信じてみてください。

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