露草の重なるよふな恋に落つ

 

ガーベラや赤や黄色の無人駅

 

老鶯や日の落ちかかる旅の宿

 

蓮花や孫に引かれて池一周

 

玉虫の止まり木となる道しるべ

 

夕暮れて行きどころなき時鳥

 

クルーザー岸へ岸へと立夏かな

 

食べ盛りの女たちの西瓜割り

 

空蝉に縋られてをり道祖神

 

蟇蛙なにも語らぬ石仏

長野県下諏訪町の万治の石仏です。

 

長野県には三年ほど暮らしましたが

野仏、石仏も多く見ることができました。

僕の敬愛する小林一茶も長野出身ですから

もしかして同じ景色を眺めていたのかもしれませんね。

石仏誰が持たせし草の花(一茶)