世界の注目は、ロシア軍の包囲するウクライナ東部に集まっている。

だが、ウラジーミル・プーチン大統領の野望は、それをはるかに超えたところにある。

冷戦の終わり方について再交渉したいと考えているのだ。

 

ロシアの大規模な軍事演習と、ウクライナの親ロシア派が支配する2地域の独立を承認するとの発表の次に何が起きるかは分からないが、プーチン氏は欧州で冷戦後の安全保障地図を描き換えたいという意思を明らかに示した。

 

21日の演説で、プーチン氏は過去30年間に米欧からロシアが受けてきた数々の扱いについて怒りを表明。

「ロシアが自国の安全保障を確保するため報復措置を講じるのは当然だ」とし、「これこそまさにわれわれが行おうとしていることだ」と述べた。

 

約1時間に及んだ演説は、プーチン氏が抱く将来のビジョンが、さまざまな方法でいかに過去を塗り替えようとしているかを浮き彫りにする。(WSJ)