昨年の10月に図書館の予約を入れて、待つこと7か月、

やっとミタ子の順番が来たのは、一週間前。

 

72人待ちだったので、待たされた分、期待値が上がりますよね。

でも、期待を裏切らない、高くなったハードルを越えてくれました。

 

瀬戸内海に浮かぶレモン島にある、何処から見ても海が見渡せるホスピス、

「ライオンの家」。

 

主人公雫は、何年も苦しみながらも、癌の治療を受けたのにも係わらず、余命宣告されて

紆余曲折がありながらも、「ライオンの家」で僅かな余生を終わらせようと

入所する所からお話が始まる。

 

病院風でも無く、庶民的でもなく、隠れ家ホテルみたいな施設は、ほとんどが個室で、

お部屋に掛かる名前も、本名でも、ニックネームでもなんでもいい。

 

消灯時間とかテレビは何時までとか、縛り付けるルールは一切なし。

あるとすれば自由にすることが唯一のルール。

 

ライオンの家は素敵な所だ。毎朝お粥がでるんだけど、小豆粥やフルーツ粥等

毎日楽しみで、死にたくない人(シスター)や

「先生」や「粟洲鳥巣」「もも太郎」や、入所患者さん達をスタッフは

ゲストと呼ぶんだけど、それぞれの人生があって、心に沁みる。

 

雫は飼われていた方が亡くなった、白いワンちゃん「六花」と仲良しになって、

犬を飼うと言う夢が叶う。

 

その六花の散歩で、レモン農家のタヒチ君と出会い、島を案内という名目の

プチデートのような経験も出来たり。

 

毎週日曜日には「おやつの間」に集まって、誰か一人の思いでのお菓子を

食べる、っていうイベントが行われる。

 

おやつって、身体に必要なものでは無くても、人生を豊かにしてくれる、

心の栄養、人生へのご褒美(シスターの科白)

 

全くミタ子も同意します。

 

週一、たった一人のリクエストのおやつだから、選ばれないで人生を終わる人もいる。

雫はかなり弱った時だったけど、リクエストが採用された。

 

ミルクレープ。  でも、もう食べられない。

それでも、代わりに食べてくれたのは、居るとは知らなかった妹と父。

雫は決して、独りぼっちじゃなかったんだ。

 

穏やかな瀬戸内海のレモン島、ライオンの家、マドンナと言う館長さん、

レモン島の人々、スタッフの方々

 

みんなみんな、素敵な人、素敵な場所ばかり。

 

雫の最期も、雫の望む最期を迎えられたんでしょう。

 

ミタ子も、是非、その時が近くなったら、「ライオンの家」に入所させていただきたいです。

 

最後までお付き合いくださりありがとうございます

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