住野よるの「青くて痛くて脆い」を読みました。
題名からのイメージで、淡い恋愛物かな、と思って。
でも、全然違いました
これはちょっとサクサクとは進まず、読むのに時間がかかりました。
きっと主人公に感情移入出来なかったからかも知れません。
前に読んだ「また、同じ夢をみていた」の登場人物のように、魅力的では無いのはもちろん、
主人公にちょっと腹が立って。
前に読んだ「また、同じ夢をみていた」の奈ノ花とは真逆の主人公。
空気を読まない痛い女子、秋好と二人で大学一年の時、立ち上げた「モアイ」。
それが4年になって、巨大な組織になっている。
「なりたい自分になる」という理想を叶える、という目的の為に作った「モアイ」だけど、
組織が巨大になれば、変わっていくのは当然のことだよね。
主人公は2年半前に脱退して、無視しておきながら、就職の内定をもらって
安全圏にいながら、「モアイ」を潰して、元の「モアイ」にしようと目論む。
はぁ? あんた、何様なの?
組織化すれば、理想ばかり言ってられないよね。
一人一人の違う理想を、一人一人叶える訳にもね。
なんで協力しようとしないわけ?
ぶっ潰して、その後どうやって立て直すの?
あんたはもう就職決まってて、もうすぐ卒業しちゃうんでしょうよ。
と、思いながら読んでたんだ。どう思うかは人それぞれだから、
あくまでも、ミタ子がそう思ったってことだよ。
本の最後の最後の方で、やっと主人公も分かってくれて、
エンディングはそれなりに納得いったけどね。