「甲斐バンドの活動とは
まったく別に、
自身が好きな曲のカバー
(10曲中9曲)で構成された、
ナッシュビル録音の
ファースト・ソロアルバム
(78年5月発売)。
キングトーンズの
「グッドナイト・ベイビー」や
早川義夫の「サルビアの花」、
ピーナッツの「恋のバカンス」
などのスタンダードなヒット曲や、
かまやつひろしの
「喫茶店で聞いた会話」、
ジャガーズの
「マドモアゼル・ブルース」など、
純粋に好きな歌を
楽しんで歌っているような
雰囲気が伝わってきて、
甲斐バンドのアルバムと
比較すると、
リラックスしている雰囲気が
感じられるアルバム。
のちに同じ趣向の
「翼あるもの2」も出されているが、
紛らわしいことに、
どちらにも甲斐バンドの名曲
「翼あるもの」は収録されていない。
(★★★★)」(2006.5.9記)
甲斐よしひろさんの
ファーストソロアルバムです。
「裏切りの街角」
「かりそめのスウィング」(75年)以降、
シングル、アルバムとも
一定の評価を受けるようになり、
ライヴの動員も
安定してきたころだったので、
突然のソロアルバム、
それもオリジナルではなく、
カバ―ナンバーばかりだったので、
当時、不思議な気がしたのを
覚えています。
ただ、
それそれ原曲と比較してみると、
オリジナルを十分に意識し、
ほどよく消化しながら、
みごとに自分のカラーに
塗り替えられており、
甲斐さんの、
ヴォーカリストとしての
奥の深さが感じられます。
ちなみに、
初のメガヒット「HERO」が
発売されたのは、
翌79年のことです。