結成時からの中心メンバー、
RITCHIE BLACKMORE
が脱退、
後任として
若きアメリカ人ギタリスト、
TOMMY BOLINが加入し、
第4期を迎えていた
ディープ・パープルの、
解散前年の
75年12月15日の、
東京・日本武道館公演の
ライヴ盤(77年5月発売)。

メンバーは
JON LORD(Key)、
IAN PAISE(Dr)、
GLENN HUGHES(B,Vo)、
DAVID COVERDALE(Vo)、
TOMMY BOLIN(G,Vo)。

一日だけの公演で、
しかもメンバーの
体調が悪く、
不完全なアクトだった
ということで、
熱心なパープルファン
はもちろん、
多くの
ブリティッシュロックファン
からの評価も低く、
なによりメンバーたちも
商品化に消極的だと
いわれていた音源。
 
ただ、日本のみ限定発売、
そして日本での最後の
ライヴ音源であり、
HIGHWAY STAR、
SMOKE ON THE WATER」、
WOMAN FROM TOKYO」など、
第2期のナンバーや、
3期の代表曲「BURN」、
さらにTOMMYの
ソロアルバムからの
ナンバーも収録されるなど、
メンバーの体調さえよければ
素晴らしいライヴに
なったはずだっただけに、
残念な記録となった。

実はTOMMY BOLINは
この時点ですでに
重度の麻薬中毒となっており、
それが原因で、
翌76年12月に、
わずか25年の生涯を終えている。

なお現在では、
THIS TIME AROUND : 
LIVE IN TOKYO」
のタイトルで、
この日のライヴの
コンプリート音源が
発売されている。
(★★★★)(2012.1.8記)
 
加筆します。
 
ご存じの方も
多いと思いますが、
元記事にもあるように、
トミー・ボーリンさんが
重度の麻薬中毒状態で、
指が自由に動かないため
まともにギターが弾けず、
ほとんどボトルネック奏法に
なっているようです。
 
また、キーボードの
ジョン・ロードさんも、
ケガでもされていたのか、
聞かせどころであるはずの
ソロパートを
かなり省略したり、
まったく弾いていなかったり
しています。
 
そんな演奏だったので、
商品化の予定は
なかったのでしょうが、
トミー・ボーリンさんの
急死に伴い、
公演日から1年半も後になって、
追悼盤として
日本だけで発売されました。
 
トミーさんが、
亡くなる少し前にリリースした
セカンドアルバムのジャケットが
こちらです。
ジャケットの表面に、
漢字で「當墓林」とありますが
「富墓林(トミーボーリン)」と
書きたかったのでしょう、
残念な誤記だと思います。
 
2文字目の
「墓」の文字が、
その突然の死を
象徴しているようだと、
当時よく話題になっていたことを
思い出しました。