「ザ・フォーク・クルセダースの解散後、

フォークのグラウンドで

ソロ活動をしていた加藤和彦が、
来たるべき和製ロックのムーブメントを予期し、
(当時の)パートナーのミカ(加藤ミカ)と

若手精鋭を集めて結成した

ロックグループのデビュー盤(73年5月発売)。


メンバーは加藤和彦(Vo,G)、

ミカ(Vo)、高中正義(G)、

小原礼(B)、高橋幸宏(Dr)。


フォークル時代にも、

テープの早回し(「帰ってきたヨッパライ」)、

逆回しをもとにした作曲

(「悲しくてやりきれない」)をはじめ、
アイディアに長けていた加藤和彦らしく、

全10曲、当時にしては

抜群に切れのいい演奏陣をバックに、
グラムロックやレゲエなど

さまざまなリズムに乗って、

新たな出発を楽しんでいる様子が

伝わってくる。


サポートとして、

結成メンバーでもある

つのだひろ(Dr,Per)、

のちにメンバーに加わる

今井裕(Key)、
オフ・コースの小田和正(Pf)

などが参加している。


なお、発売当初は見開きジャケットで、

ボーナスシングルとして、
結成当時に録音された「サイクリング・ブギ」

(加藤・ミカ・つのだ・高中による音源)

が添付(片面録音盤)されていた。


これがなぜか再版時に、

シングルジャケットに

仕様が変更されたときから

付かなくなってしまい、

幻の音源として、

かなりのプレミアが

ついていたこともあったのだが、
CD化に際して、

ボーナストラックとして

収録されている。(★★★★)」(2007.2.19記)
 

サディスティック・ミカ・バンド、

大好きでした。

 

加藤和彦さんがロック?

という疑問を持った人も

多かったとは思いますが、

この充実した演奏を聞けば、

すぐに納得ができたと思います。

 

ことに、高橋幸宏さんや、

高中正義さんは、

数々のレコーディングや

ライヴのサポートなどで、

名前が広まっていたころだったので、

このスーパーグループのデビューは

かなり衝撃的な出来事でした。

 

加藤さんとミカさんの

離婚という事情で、

3枚のスタジオ録音アルバムと

1枚のライヴアルバムという、

約3年の短い活動でしたが、

日本のロックシーンに

大きな影響を与えたことは

間違いないでしょう。

 

小原礼さんの脱退後に

後藤次利さんが加入され、

さらに衝撃的だったのですが、

それはまたあらためて。

 

 *過去記事

ミカ・バンド・ライヴ・イン・ロンドン

サディスティックス「LIVE SHOW」