「リーゼントにツナギという、

センセーショナルないでたちで、

「スモーキン' ブギ」

(74年12月発売)や

「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」

(75年3月発売)など

キャッチーなナンバーを

大ヒットさせたこのグループが、

ヒット曲を出す直前に

リリースしていた

ファーストアルバム(74年5月発売)。
 
メンバーは
宇崎竜童(Vo,G,Tr)、
蜂谷吉泰(G)、
新井武士(B)、
相原 誠(Dr)。
 
そして、
数年後にメンバーに加わる
千野秀一(Key)が
レコーディングに参加している。
 

70年代を代表する

ソングライターとなる宇崎竜童も、

ここでは「山谷ブルース」

「黒の舟唄」などの

カバー曲を取り入れているあたり、
バンドの方向性を模索しているような
状態であったのだろうと思う。
 
それでも、のちに自ら
「カタカナ演歌」と称する
独特の歌唱は完成されており、
このアルバムをもって脱退してしまう
蜂谷吉泰の味のあるギタープレイや、
のちに名曲として認知され、
歌い継がれることになる
デビューシングル
「知らず知らずのうちに」
(74年12月発売)など、
聴きどころは多い。
 
どういう理由かよくわからないが、
ャケットの変更があったり、
CD化に際しても、
再発ごとに曲の入れ替えがあったり
(「網走番外地「山谷ブルース
「青春すきま風
収録されているものといないもの、
さらには曲順が違うものまである)、
いわくつきのアルバムらしい。
 

権利にかかわる措置なのだろうが、

残念なことだと思う。(★★★★)」

(2006.11.22記)

 

元記事に書いた、

変更後のジャケットがこちらです。

 

ヒット曲が出てほどなく、

値上げを兼ねて

デザインを変更したのでしょう。

 

変更後のこちらのジャケットには、

脱退された蜂谷吉泰さんではなく、

交代で加入された

和田静男さんが写っています。

 

当時、

レコードショップによっては、

新旧同時に

陳列していた店もありましたし、

アルバムタイトルに

「どん底」と付いているものが

多かったため、

別のアルバムかと思った

という人もいたようです。

 

現在では、

CD化されるにあたって、

元のジャケットデザインに

戻されています。

 

このアルバム発売前後に

脱退された蜂谷吉泰さんは、

その後、

デイヴ平尾さんが組んだ、

ニュー・ゴールデン・カップスなど

いくつかのグループでの活動を経て、

いまも現役で

活動していらっしゃいます。

 

このアルバムでしか聞けない、

和田静男さんとは一味違う、

ブルージーなギターが印象的です。

 

 *過去記事

續・脱 どん底

脱・どん底音楽会

G S