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YouTube:テントウムシはアブラムシに蝕まれるソラマメの救世主となるか?
小学校の音楽の時間で習った「車にゆられて」という歌。
これはもともとメキシコ民謡の「ラクカラチャ」という曲で、
教科書に載っている日本語の歌詞にも
「ラクカラチャ」という言葉が登場するのですが、
この「ラクカラチャ」とはアブラムシのことだと教えてもらいました。
そんなわけで
アブラムシのことを書くので、
ちょっとこの「ラクカラチャ」をネットで検索してみたら、
なんと「ラクカラチャ」とはアブラムシのことではなく
「ゴキブリ」のことであるというではないか!!
(* ´Д`*)
話が違う!!!!
約20年も騙され続けたこの歴史!
やっぱり日○組はダメだ!
(σ゜Д゜)σ
しかし、ちょっと冷静に考えれば、
母親がゴキブリのことを“アブラムシ”と言っているのだが、
これって関西ではみんなそうなのか? うんそうなのか。
じゃあ関西以外でも言うのか?
(?_?)
そういうことであれば、
先生が“ゴキブリ”のつもりで「アブラムシ」と言ったならば
それは仕方のない誤解とも受け取れる。
(´σー`)
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13.05.20 撮影
ソラマメの栽培の注意点として、
害虫の“アブラムシ”がつくことが挙げられますが、
これをさっきの解釈でいくと、
体長2~3cmのアレが大量にソラマメに飛来するとか
とても恐ろしいことになりますが違います。
いや、小さいアレでも十分不快ですが。
(^_^;)(^_^!)
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13.05.02 撮影
野草のカラスノエンドウもアブラムシが多くつきます。
カラスノエンドウはエンドウとは名がつくものの、
実際はソラマメの仲間でマメ科ソラマメ属の植物です。
→若芽摘み 09.03.09
カラスノエンドウとソラマメには
形質的にいくつかの共通点があるそうなのですが、
アブラムシがつきやすいという共通点だけでも
カラスノエンドウと
ソラマメが仲間ということに十分に納得できる要素のように思います。
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アブラムシと一言で言っても、
セミにもアブラゼミとかミンミンゼミとかヒグラシとか
いろいろな種類があるように、
アブラムシにも
マメアブラムシとかソラマメヒゲナガアブラムシとか
ワタアブラムシとかエンドウヒゲナガアブラムシとか...
何を代表的なものを挙げればいいのか分からないくらい
多くの種類があるみたいです。
(*´ひ`*)
そして、アブラムシにはアリマキという別名もあるそうです。
じゃあ、これからはゴキブリとの区別の為にアブラムシと呼ばないことにしよう。
そして、ゴキブリのこともアブラムシと呼ばない。
同じ過ちをくり返さないためにもアブラムシという単語自体も禁止だ!
(σ゜Д゜)σ
そういや、小学生の頃、クラスに昆虫大好き少年がいて、
校庭の隅でゴキブリを見つけて
「これ、ヤマトゴキブリや」と言ってたけど、
ゴキブリを種類で言われても...みたいな感じだったことを思い出します。
(´σー`)
これ、あんまり興味の無い人にとっては、
このブログでも頻繁に出てくるトマトやピーマンはナス科、
キャベツやハクサイ、ダイコンはアブラナ科...みたいな分類も
これに似た話かも知れないけれど、
連作障害を防ぐ為には必要な家庭菜園の知識なんですぜ。
(*´∀`*)
アリマキは、株の先端の生長点や若い莢に群がり、
汁を吸って株を弱らせます。
さらにはウイルスを媒介するので
ソラマメ以外の作物にとっても注意すべき存在です。
アリマキの飛来を防ぐ為には、
アリマキがキラキラしたものを嫌う為、
それを利用してソラマメの株の下にアルミホイルを敷くという方法がありますが、
発生してしまったものはこれから駆除するしかありません。
化学農薬以外での駆除方法には牛乳の10倍液の散布があります。
これは、散布することにより
牛乳がアリマキの気門をふさぐことによって殺消するものです。
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また、テントウムシはアリマキの天敵で、
テントウムシが畑にいると
アリマキをエサとして食べてくれるので
アリマキの害が少なくなるというのがセオリーなのですが、

13.05.20 撮影
このように、アリマキと共生関係にあるアリが、
テントウムシを徒党を組んで排除しようとするので、
アリマキとアリの癒着関係が成立してしまっている畑では
テントウムシは無力です。
植物に群生し、汁を吸うアリマキが排泄する液は甘露(かんろ)という甘い液で、
アリはその甘露をもらう見返りに
アリマキをテントウムシなどの天敵から守っているのです。
いや、アリマキを守っているというよりは
利権や既得権益を守っているという方が相応しいかも知れません。
(´σー`)
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13.05.21 撮影
こういう場合はテントウムシに期待しても意味がないので
ダイレクトに駆除するしかありません。
ガムテープなどの粘着テープを使うと手を汚すことなく駆除することができます。
(* ´Д`*)
「ラクカラチャ」という曲。
原曲の歌詞のラクカラチャは一説によると、
人間のことであるとも言われているとか。
そうなると、人間をゴキブリに例えているというこの歌には
深いものがありますな。
(*´ひ`*)
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13.05.18 撮影
→13.02.05 ソラマメの定植
■参照および引用した資料
・「別冊やさい畑 野菜づくり名人虎の巻」
家庭菜園検定委員会 家の光協会
・「もっとうまくなる家庭菜園教室 畑と野菜のしくみ」
家庭菜園検定委員会・編 家の光協会
・「旬を育てる 旬を味わう 野菜づくり大図鑑」
藤田智・編著 講談社
・「農薬に頼らない家庭菜園 コンパニオンプランツ」
木嶋利男・著 家の光協会
・小学館の学習百科図鑑2「昆虫の図鑑」
古川晴男・監修 中山周平・編 小学館
...など