No Youtube Music, no life

No Youtube Music, no life

気ままに海外のダンスエレクトロミュージックをオーディオで楽しんでます

VRゴーグルはプロジェクタと巨大スクリーンの替りとしても使える。
しかもプロジェクタを上回るメリットがいくつかある。

VRゴーグルは映像だけ、音声はPC経由オーディオシステムで、も可能。
こういう目的でVRゴーグルを買うのもアリかもしれないと思う。


ぼくが感じたVRゴーグルをプロジェクタ替わりに使うメリットは3つ。

・狭い部屋で巨大スクリーンが実現できる
・プロジェクタより色が鮮やか
・3Dゲーム、3D映像コンテンツも楽しめる


以下はぼくが使っているVRゴーグル Meta Quest2の場合。VRゴーグルのメーカー、機種が異なると事情が異なるかもしれない。


〇狭い部屋で巨大スクリーンが実現できる

VRゴーグルはPCとの連携機能があり、PC画面をVRゴーグル内に投影できる。
この投影方法が、VRゴーグルならではのメリットを生む。
2Dコンテンツが3Dコンテンツになることはないのだけど、スクリーンの設置が仮想空間の中で自由自在なのだ。
スクリーンのサイズ、自分からの距離、上下左右の位置、どれもお好みに合わせて調整できる。

スクリーンの配置を自分好みに調整した後、仮想空間でのスクリーンの位置を実際の物理的な部屋の位置に置き換えて測ってみたら、スクリーンサイズ約104インチ、自分からの距離は190cmくらいだった。

仮想空間のスクリーンだから、部屋の壁を無視してスクリーンが置ける。この自由さがすごい。
なんなら、自分の足すら見えないので、足組みがスクリーンをじゃますることもなく足組みし放題(笑)。


〇プロジェクタより色が鮮やか

白いスクリーンの反射に頼っているプロジェクタより、ディスプレイ自体が光る液晶のほうが発光が強い分色が鮮やか、と一般的に言われる。VRゴーグルも液晶なので、この一般論がそのまま当てはまる。


〇3Dゲーム、3D(VR)やパノラマ映像コンテンツも楽しめる

ゲームに興味がない人は3Dゲームがプレイできるといっても嬉しくないだろうけど、3D(VR)映像やパノラマコンテンツは意外と感動するのでお奨め。
ちなみに3D(VR)は立体映像。360°パノラマは前後・左右・上下の全方向をサポートする全天周映像。
VRゴーグル用のアプリ YoutubeVR で世界各地の景観が楽しめる。

2Dの普通の映像とはまるで視野の広さが違う。没入という言葉が使われるのがよく理解できる。
このVRやパノラマの景観映像は教室の窓から外を眺めた後、屋外に出て周囲を見渡すくらい圧倒的に異なる体験。

※現時点ではYoutubeVR はMeta QuestシリーズとPICO4にのみ対応しているようだ。その他のVRゴーグルはSTEAMというPC用ゲームプラットフォームのアプリ DeoVR Video PlayerでyoutubeVR用コンテンツも視聴できるらしい(試してない)



VRゴーグルがプロジェクタに劣っている部分もある。

・ゴーグルの装着は鬱陶しい
・解像度はもう少し欲しい
・PCにそれなりのスペックが必要


〇ゴーグルの装着は鬱陶しい

ゴーグルはでかくて重くてまだまだ発展途上感がある。
初期の携帯電話(自動車電話だった頃の)みたいなもんなので眼鏡のようにスマートになっていくのはどれくらい先か。

ゴーグルの重さを支えるために後頭部にヘッドセットが回り込んでいるので、イスのヘッドレストに頭を付けるとヘッドセットが当たる。
VRゴーグル用のアクセサリが他メーカーから色々出ているのでこの辺りは解消できるかもしれない。

周囲が見えなくなるのはデメリットにもなる。周囲の映像をカメラで取り込んで仮想空間と現実をミックスするMR化が進んでいるので段々と解消されそう。

ゴーグルに接続するケーブルも邪魔。映像信号はWiFiで飛ばしてもゴーグルの充電池はそれほど持たないので長めのコンテンツ視聴時は充電ケーブル接続が必要。ただ、映像コンテンツ視聴時はゲームプレイ時と違ってそれほど体を動かさないので許容範囲かも。


〇解像度はもう少し欲しい

ぼくが利用しているMeta Quest2だと片目あたり1832×1920pix。広大な視野角をサポートするにはちょっと足りない。
Meta Quest3でも 2064×2208 だから劇的な改善ではなさそう。
テレビだと4Kそれほど効果ないと思ってたけどVRゴーグルは4Kが欲しい。4K相当と言われる AppleのVRゴーグル Apple Vision Pro だったらさすがにきれいなんだろな。


〇PCにそれなりのスペックが必要

PC画面をVRゴーグルに表示させるには映像を送り出すPC側にも高速なグラフィック処理が必要になるらしい。

Meta QuestシリーズはQuest Linkという純正のPC連携ソフトの動作要件としてグラフィックカードに NVIDIA GeForce GTX 1060(メモリ6GB)以上が必要。
最新のグラフィックカードである必要はないけど、PCゲーム用の性能は必要。

ノートPCだとグラフィックカードを増設する余地がない場合が多いと思うので、人によってはそれだけで一気にハードルが上がるかも。

日頃PCでゲームをしないぼくのPCに着けていた GeForce GT 710ではPC画面が転送されなかった。
VRゴーグルをPCとつなげたいだけなので、今回は中古で5年前のモデル GeForce GTX 1660を安く手に入れた。

ゲーム用の本格的なグラフィックカードはどれも空冷用ファンがついているのだけど、PC音源のネットワークオーディオ趣味を持つ身としては、ファンの音がウルさいのは致命傷。

今回入手したMSI製のGeForce GTX 1660 SUPER VENTUS XS OC はファンが2つもついてるけど、どうやらファン1つのモデルより余力がある分、静かになるらしい。
実際装着してみて、ほとんど音が気にならなかったのでよかった。

Meta QuestシリーズのCPUの条件は緩やかで10年ほど前のCore i5が最低要件。とりあえずなんとか動くからまだ使ってるレベルのPCだと厳しいかもしれない。



VRゴーグルはまだまだ発展途上なデバイスだけど、100インチスクリーンが手に入ったのは嬉しい。

VRゴーグルを入手したのはVRゲームをやってみたかったからだけど、この100インチスクリーンを体験してしまうと、今後も Amazon Prime Videoを観る際はVRゴーグルを使うことが増えると思う。

オーディオ趣味観点だと、お気に入りのアーティストのライブコンテンツをPCで再生して、映像をVRゴーグルで、音声をお気に入りのオーディオシステムで楽しめるのは素晴らしい。



今回PC(Windows11) 画面をVRゴーグルに投影するツールとして選んだのはレビュー評価がよかった immersed というソフトウェア。
Meta社純正のQuest Linkより動作が安定していて使い勝手もいい。GPUパワーもQuest Linkより消費せず動作しているように思う。


immersedにはフリー版と$4.99のPro版があるけど、フリー版でここまで使わせてもらっていいの?と感じる機能・品質。
Pro版は解像度4K対応だけど、フリー版でもPC画面はフルHDまで使えるので今のぼくの環境(Meta Quest2も PCモニタも2Kレベル)ではimmersedだけ4Kにしても意味がない。


PC、VRゴーグル両方にソフトをインストールして、VRゴーグルからつなぐ際にPC側でも受け側のソフトを事前に起動しておく使い方。
接続はWiFi経由なのでPCとVRゴーグルの間でUSB接続は不要。

初期状態ではPC音声をVRゴーグルに送る設定になっているので、immersed PC側アプリ > Tools > Options > Audio画面からVRゴーグルに音声を送るチェックボックスをOFFに変更した。
仕組み上、PCからオーディオシステム(DAC)への音声の伝送にVRゴーグルは関与しないので音質劣化を心配しないで済む(デジタル信号へのノイズ混入的な問題は別として)。


immersedアプリの操作はVRゴーグルのコントローラでおこない、投影しているスクリーンの中=PCの操作はPCのマウス・キーボードでおこなう。
一応、手元の領域だけはMR機能でマウス・キーボードが見えるのでブラインドタッチができる人なら普通に使える。

immersedアプリの設定が固まったら起動後はほとんどPC側の操作になり、手からコントローラを離すとハンドトラッキング(コントローラの替りに手のジェスチャで操作可能なVRインタフェース)がサポートされてるので慣れればコントローラはほとんど使わないで済む。




さっそくYoutube Music の Liveやスタジオ演奏映像を楽しんでみた。スクリーンショットではうまく伝わらないけど、スクリーンが視界いっぱいに広がって迫力ある映像と満足行く音が体験できた。

■Dua Lipa - Future Nostalgia Tour Live at Rock In Rio 2022 4K HD

 

■Maroon 5 - Live at The Town, São Paulo Brazil (Full Concert) 2023




■The Offspring - Hellfest 2024 - ARTE Concert



■Pomplamoose - Something About Us



ちなみに、VR機能を持った眼鏡(ARグラス「ORION」)は試作品レベルではもうMeta社が実現してるようだ。
●Orion, Explained (Meta社)
 

売るにはまだ「法外に高い」らしい。まだ見た目はちょっとやぼったいけどデザインが良くなれば普及しそう。


昨日、こんなニュースも出てた。近日中リリースだと。

●Meta Questを使い、アプリ不要でシームレスにWindows PCの拡張ディスプレイができるように(Mogu Live)


要はVRゴーグル用のリモートデスクトップのクライアントアプリ、か。
これだとPC側に高性能なグラボも要らないし物理モニタの解像度に依存しないからお手軽でいいなあ。
リリースされたら仮想スクリーンの配置やサイズ設定が自由にできるか、フルHDの動画再生も耐えられるかやってみよっと。