先日、おみとりさせていただいた
ランチ会エピソードの方の、酸素のお話



○○さん、酸素が必要になってきたとき、カニューレとか嫌がりそう┅酸素投与受けてくれないかもな~、酸素つけずにいけるといいな┅
と、看護師同士で話していました。




少しずつ体の酸素濃度が下がってきていたある夜、痛みと呼吸苦でパニックになり、その日のうちに、医療用麻薬と在宅酸素を導入しました。
(ランチ会の5日前のことです。)




夜間は、不安軽減や安眠が得られるからか、
酸素をつけていましたが、
「こんなのみんなつけてないじゃない」と、
昼間はカニューレをしませんでした。
体が低酸素になれてきているのか、SPO2が75~85%(正常値は95%以上)でも、呼吸苦がないまま過ごされてました。

でも、低酸素は徐々に肉体に劇的にダメージを与えています。

そのあとの出来事は、1つ前のブログの経過になりますが

ランチ会の朝
酸素が下がってきたとき
お願い🙏お願い🙏
ご家族くるまで呼吸止まらないで‼️
と、酸素を上げていきました。

だって、酸素が体に入れられなくなったら
肉体は維持できないから。


以前、私は↓のタイトルで記事を書きました。


今でも、その思いは変わりませんが

酸素を上げても
意識レベルが遠のいていくなか
ご本人は何を感じていてくれたのだろう。

自然な看とりについて
改めて考えるきっかけをいただきました。


でも、
ご本人の気持ちに寄り添うように
ご本人の気持ちにあらがうことなく

「本人や家族が選んだことだから仕方がない」

ということを
諦めや見放すことではなく、そのなかで、どんなサービスができるか。
それをすることで、本人や家族が満足できるか。
ゴールはそこ。

例えば
ナース(医療者)が
酸素が下がっているから絶対これをつけてください。
と、制限をかけたら
たいがいの介護スタッフも入居者に制限をかける

だって医療者からの指示だから
我慢してと言ってしまうはず。

そんなの本人も家族も望んでいない。

今回も、介護スタッフから
本人が、湯船に入りたい、でも、酸素つけたくない、と言ってます、どうしましょう。
と、相談があったとき

お風呂に入ってるときに
心肺停止してしまうかもしれないけど
酸素外して湯船OKです。

と、伝えました。

もちろん、家族にも相談してリスクもお伝えして、本人のやりたいようにしてげてください
と、お返事をいただく。

ナースは縁の下の力持ち
医師との調整と
介護スタッフが普通に仕事ができるように、専門的な視点で橋渡し(サポート)する。

それは、何よりも、入居者と家族のため。

ここは、病院ではないお家なの。

という視点を、私が持ち続けるとともに、たくさんの人と共有していきたい。


勤務先の老人ホームでのお話です。

命の終わりがうっすら見えてきていた方へ、
介護リーダーから
「何かしてあげたい、ご本人が言っていたレストランで食事をしたい希望を叶えてあげたい、今の体に負担になりますか┅」
と、相談がありました。

なんて素敵な企画✨
大丈夫❗️大丈夫❗️
ぜひ、叶えましょう!

それから数日間たち
色々準備をしている中
命の終わりがリアルになってきました。

なんとか行かせてあげたい。

ご本人には、○○日にご家族とレストランに行くの楽しみですね✨
とだけ伝えて┅
スタッフみんなの思いが
水面下で熱く熱くなっていきました。

明日着ていく服をスタッフと一緒に選んで
夕食もいつも通りに食べて
いつも通りに就寝されました。
でも、もう、体はギリギリの状態でした。

その夜、私へ緊急電話
酸素が低下しています。
呼び掛けに反応もありません。
介護スタッフに必要な指示と観察を伝えて

お願い、呼吸止まらないで❗️
と、願い、朝、出勤しました。

もう、起きることも
話すこともできない状態。

ご家族へ、レストランに行く予定でしたが
とにかく早く、でも慌てず来てください、
と連絡。

ご家族が到着して
レストランに行きたかった思いは
居室でケータリングになり
みんなでワイワイ✨
(レストランの方にも前日までに事情を話していて、来店でもケータリングでもどちらでも大丈夫です!とお返事いただいたので素早く対応してくださいました)

肩呼吸のご本人を前に
お出掛けでつけるはずだった髪飾りと
スカーフをつけて
わ~きれい✨
と、みんなで笑顔に😊

ほんの一口
ポタージュだけ
唇にのせて
味わってもらいました。

そのあと、スタッフは退室して
ご本人とご家族だけのお食事会

その3時間後
静かに息を引き取られました。

看取りにきてくれたドクターも
そんな時間がもてて家族も良かったね
と、話してくれました。

レストランには行けなかったけれど
ご本人を思いながら
みんなの思いが叶った日。
でも実は、そんなバタバタをご本人が
演出してくださり
私たちの経験にしてくださったのかもしれません。
本当にありがとうございました🙏

施設長が部会でこの話をしたら
運営部長が涙を流してくれた
と、教えてくれました。

大きな組織の中でも
できることがある。

これからも
もっとたくさんのことを
実現していきたい。




写真は、ハウスからみえる
冬の夕焼けの富士山🗻✨
昨日、終末期のときに酸素投与をすると
むしろ苦しく感じることをアップしましたが


でも、これって
死ぬときのことだから
生きているときには
関係ないんじゃない?

と、思われた方。

いえいえ、そうでもないのです。

今日は私自身が経験したことを
書いてみようと思います。

15年前、1番下の子を産んだときのことです。

やはり、それまでの
上の子どもたちの出産のときの陣痛の痛みを思うと陣痛には不安がありました。

そんななか、お産もすすみ
痛みも強くなり、陣痛の痛みと、お休み時間の間隔が、3分おきぐらいに繰り返されてきた頃

一般的には
「痛い!痛い早くしてー!」
と、乱れますが

ある瞬間から、
痛みのときに
目の前が白くなり
温かな光に包まれて
とにかく気持ちよくて
ずーっとここにとどまっていたいという
恍惚感に包まれる感じがしました。
いわゆるこれは、エクスタシーです。

だから、1分ほどの強い陣痛の痛みがおさまり、3分ほどのお休みの時間になると、早く!早く!次の陣痛来て!
と、思うようになりました。

と、ここまでは
今までお産の気持ち良さについて話してきたことです。

では、なぜ、
そんなふうに気持ちよくなるかとゆーと

息を止めるからです。

痛いとき、「いたーい」と言うと、呼吸しますが、グッとこらえると息を止めます。

でも、自然の摂理の素敵なとこは
痛みで息をとめる時間は1分ほどなのがすごいです!

それ以上だと、低酸素になりすぎて
危険になるのでしょうね。
なので、痛みが遠のいたとき
深い呼吸で現実世界に戻してくれます😅

ほんとに、神様が作った仕組みに感謝です。


陣痛は痛い!
という不安が先にたつと
痛みに集中できなくなります。
つまり呼吸は荒く乱れます。

「痛みという不安」の思考が取り除かれると
安心して陣痛に向き合えて、
お腹の赤ちゃんと繋がり、
一緒にお産をしている一体感が
エクスタシーに繋がります。

自分自身
どうしてあんなに気持ち良かったんだろう
と、仕組みはわからないままでした。
だから、お産が気持ち良かったと、人に話すとき、「変な人に思われないかなー」と、躊躇しているときもありました。

でも、その仕組みを
まさか、終末期の呼吸を調べていて気づけるなんて✨

繋がっていますね✨



めちゃくちゃ余談ですが
世の中には
「窒息プレイ」というものがあります。
わざと頸動脈などを締めて
低酸素にして快楽を得るプレイがあるらしい。
でも、これで、死んでしまうことも
わりとあるみたいなので
よい子は真似しないようにしましょー。

おわり。



生きてるって素晴らしー✨

昨日買ったたい焼きならぬ
アマビエ焼き♥