※これは妄想腐小説です BL要素が含まれます
~間違われた方、苦手な方はお戻り下さい~




































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この男をNakedで初めて見た時スーツを着ている男だな…と思った。






スーツに着られている人が殆どの中、この男は自分の良さを知り尽くしているからEmpolio Armaniを選んだんだと思った。


それ程、そのスーツがあの男には似合っていると思ったから。













それから週一で見かけるこの男が気になり出した。


Empolio Armaniのスーツを着てるから。









この男の印象はスーツ。


あと、俺を睨むような視線を感じる事だった。











だから顔をちゃんと見たのはあの日。


あの紺色のスーツに良く似合っているクリムゾンレッドのネクタイをして来た日だった。




















あんなゲームに参加して俺とヤろうとする奴は3種類に分類できる。






受け身で楽しむ奴、俺を甘やかしたい奴、そして俺を従わせたい奴。


俺を睨んでくる位だから、従わせたい奴に分類されるんだろうと思っていたけどこの男はどこか違った。










俺を従わせたいという感じを出してはいるんだけど、それよりも張り合おうとする方が強かったんだ。









だから、俺を力で押し倒すくせに俺を先にイかせようと前戯に時間をかけてくる。


挿れた後そのまま自分の好きなように動きたいのに我慢してこっちの様子を窺ってくる。











俺は、面白い奴と思った。


それだけ切羽詰まった表情をして俺を見ているのに、それでもまだ抗おうとするこの男が。










だから俺はいつも通り主導権を握らせない事に加えて、”負けた“とこの男に思わせる為に行動した。






結果は当然俺の勝ち。


最後なんて、我慢する余裕すら失くしてやった。















ただ、思った以上にこの男とヤるのが楽しいと思った。


身体の相性も俺を無我夢中で求めてくる表情も悪くないなって。
















だからクスリを盛られた時、近くにいたのがこの男で良かったとさえ思った。


この男なら狂ったように求めても俺を満足させてくれるだろうって…














ただ、俺だけじゃなくそっちも満足したはずなのに更に見返りを求められるとは思わなかった。



だけど、俺だってヤられっぱなしでいる訳じゃない。












だからこそ、俺に有利な提案をしたんだ。


俺の職場なんて分かる訳ないし、俺が街に出るなんて余りないし、出たとしてもNakedに行く時や昼食を食べに行く時。







しかも、だいたい俺が昼食を取れる時間は会社員であるこの男とは会わないだろう午後4時頃。


そして掛かる時間は15分位で近場にしか行かない。












それにいつもbarで見る俺とは服装も髪型も雰囲気だって変えてあるんだから、すれ違ったとしてもこの男が分かる訳はないと思った。




案の定この男に声を掛けられる事はなかったし、この前のゲームにこの男の姿はなかった。













だから、諦めたんだと思った。



こんな事を時間かけて真面目にする奴なんていないとも思っていたからこれでこの男に会う事はないと思ったのに……


















クンクン…




ボソッ
《…仄かに香水の匂い……フッ、これはこれで悪くない。》



















……近いんだよ。






”存分に見る“とか言って一応客相手だからこっちが何も出来ない事をいい事にそんな近寄ってくるとか……それで何が見えるんだよ。






というか、首元を嗅ぐな。


















スッ
《決めました。是非私にも仕立てて頂きたいです。》



{ありがとうございます。
ではご要望等をお聞き__ }



《智景君と全く同じ物でお願いします。》



『!』



「決断も早ければ迷いもなしか?」



《ええ。最初からとても”惹かれ“ましたので他に考えられません。》



「櫻島らしいな。」



《いえいえ。俺をここまでさせたのは智景君でしょう。
ねぇ?》



{そこまで言って頂けてテーラー冥利に尽きます。}



《こちらこそ素敵な出会いに感謝しております。
奥田さん。この後はどうすればいいでしょうか?
何回か通はないとここで作っては頂けないとかありますか?》



{そのような事は御座いません。}



《そうですか。
坂本課長。これは社長に御伺いをたてないといけない事になりますか?》



「いや、そんな事はないはず。」



《良かったです。では早速……クルッ



『……』



《採寸からですよね?智景君がして下さるんですよね?》



『…はい。本日お時間を頂けるのであれば…ですが。』



《勿論ありますよ。寧ろいくらでも作りますよ。》



『……』



《という事で智景君。よろしくお願いします。ニヤ》



『…かしこまりました。』






















奥田さんは坂本さんのお相手をされるはず……






という事は…


採寸……別室………この男と2人きり……









………嫌な予感しかしない。