大島劼先生は江上先生の晩年の指導方針の大変化「若い人は我々が到達したところから先に行く稽古をしてくれればいい」との考えに異をとなえ、若年の稽古者に悟りを開いた様な気持ちを持たせる事なく、初手からの稽古過程を積まなくてはならないと答えたと言います。

それに対し先輩である江上師範は「お前さんは、本当に大まじめなんだナ。」と如何にも不思議な顔をしたと言いますが、我々には想像もつかない先輩後輩のそして同門の兄弟弟子としての関係がそこにあったことが偲ばれます。

個人的には大島先生の仰るような稽古はとてもでは出来ないし、この齢からそれを経験することも恐らく不可能だろうと思います。

けれど、江上空手の考え方を取りつつも悟りを開いた様な気持ちにならず、自らの内観を通して稽古の歴史を消化することはもしかしたら可能かも知れません。

つまり、現在稽古参加している新体道空手を経て江上空手(松濤會)そして米国松涛館(松涛館)への型の回帰を稽古を通して行うことです。

その為にも新体道~江上空手の型を一通り習っておく必要があると考えていますが、現在参加している稽古会ではなかなか型を習えないのが悩みの種ですね(苦笑)


【2014.10.9公開】