悪い人ほど面白い。日本人。 | 手記

手記

戯去戯来自有真

バーで飲む人は都度会計、か、後払いならIDを預かるシステムになっている。
2分の1の確率でCan I keep your ID here??って言うと、Why??って聞かれて、人によってはごねる。

そんな中彼らは聞く前にIDを差し出して来た。
非常にスマートである....


あ、思い出した!
この2人。




中東系。
俺と年は同じくらい。
この前もバーで飲んでた。
やたらと羽振りが良く、Hennessy VSOPのショットをガンガンあおる。
チップも割高。
支払いは現金。
イケメン。
身なりはハイブライド。

数いるお客さんの中でも割と印象深い彼らを俺は覚えていた。
「あ、覚えてる!前もバーでヘネシー沢山飲んでたでしょ!」で軽く挨拶をした。


おきまりのヘネシー祭りを一旦終えて落ち着くと
こう始まった!
「ヘイブロ!お願い聞いてくれるか?」

「はい。なんでしょう。」

「後ろでビリヤードしてる女の子3人にヘネシーショットを3つ。俺の会計につけてくれ!」

「大丈夫だと思うけど、一応確認します。」


先輩に確認すると、女の子が頼んだ同じ飲み物を出すことになった。
その後チキンも奢って、一緒に混ざってビリヤードを始めた。

そしてお会計の時、俺なりの自虐で笑いを取りに行った。
「あの子達は凄いセクシーだね。もし俺にも充分なお金があれば、君たちみたいにしたいよ。まぁ俺には無理だけど。笑」
まぁまぁウケた。

そして凄い仲良くなった。
このBarにはここ数年よく遊びに来てるらしい。
「君はどこからきたの?」
「日本から。カナダは11ヶ月目」
「アリガトウ。コニチワー。おいまじかよ!日本人かよ!ナルトもワンピースも好きだぜ!日本の女の子は超ホットだ!」
ドカン🔥

「東京に遊びに行くのが夢なんだ」
「3年東京に住んでたから友達いるし、あんないするよ!」
ドカン🔥

最終的に、個人チップ36ドルと、ここには書けないモノもくれた。


最後にやんわり何をしてるか聞いた。
「クレジットカードの支払いしない奴いるだろ?そいつらを.....」

「おー。なるほど....」




取り立て屋じゃねーかよ!
おっかねーな!
闇金かなにかですか!



最後はまた来週末!とお別れをした。
でも俺は知っている、世間からみた悪人は話すとめちゃめちゃ面白い。
別の世界を生きていて、映画の中の話を本気で教えてくれる!
来週また彼らが来たら話を沢山しようと思う。
楽しみだね。



日本人が外人をみてアメリカ人かヨーロッパの人かわからないように、外人からみて日本人か中国人か韓国人かわからない。
そこで俺は日本人だ!って言うと

え!日本人なの!
からいきなり相手がテンションを上げることがよくある。
世界からの日本のイメージって凄いんだなって思うし、やっぱり嬉しい。

そして外国人達と一緒に働いてると本当に思う。
日本人ってすげぇ。
時間より前にきて真面目に仕事をする。
これ、当たり前。
でもこれを日本人のレベルでなかなか他国の人は出来ない。
もちろんみんなじゃない。
日本人が全員真面目じゃないし
外人が全員不真面目じゃない

でも全然違う。


自分を
または日本を
離れて遠くから遠くから見ると、全体の中でそれがどんな存在か見えてくる気がする。


もっともっと自分を日本を遠くから見てみたい。