もちろん、これまでに子ども会の存続のために役員の負担を減らすために行事を減らすなどの改革は、行われているのであろうと考えますが、結果それは、子ども会の魅力を減じています。

 なんども繰り返しになりますが、時代は変わっています。戦後しばらくたっても地方の田園地帯では、自治体によるごみの収集、処理は行われず、各家庭が分別し野焼きするなどの処理を行ってきましたが、今では日本国中でごみの処理を行っていない自治体はありませんし、ごみ処理のために市町村合併が行われるなどの歴史の転換点となっています。ごみの処理方法1つとってもそうです。時代が変わると、好むと好まざるに関わらず変わって行かなくてはいけないと思います。

 子ども会が現状のままでは、魅力のない子ども会活動での意に沿わないボランティアを強要することにより、子ども会活動を脱退し、それにより、自治会を脱退し、最終的にPTA活動まで加入しないという人を増やしてしまうことにつながります。これは、今後の地域の社会福祉活動への大きな痛手です。子ども会活動は、地域の社会福祉活動への興味を持たない人たちの参加の第一歩として重要な活動です。

 自分たちの問題点を改善することなく、制度だけを変更し、相手に変わることを求めたのでは状況は悪くなるばかりだと思います。強制加入化により、本来子ども会には参加したくなかった人と、なんとなく子ども会に加入してしまった人を、一緒に活動させることは、火の付いたマッチと可燃性ガスを一つの入れ物に入れるのと同じ行為だと思います。今は、インターネットで膨大な情報にアクセスできる時代です。強制加入させることはできないということは、だれでも簡単にわかってしまいます。そして誰でも情報を手に入れるだけでなく、簡単に発信できる時代です。このような時代に、不満を抱えた人の感情の爆発により、インターネットに情報を発信されるとその後、その情報は発信者の手を離れて、ネットをさまよいつづけます。

 まずは、子ども会加入の強制化をするべきではないと思います。様々なことを改革し、活動内容の透明化を行った後に、もどうしても存続できなくなったときにのみ、加入の強制化などの制度の改革をするべきだと考えます。