術中の局所麻酔ががんの再発を防ぐ!? リドカインの興味深い治験結果


 という、興味深い記事がありましたニコニコ


いつものことですが、難しくてあまり理解できません泣き笑い


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歯医者さんで、虫歯や親知らずなどの抜歯を経験されたことのある方は、歯茎にチクチクっと局所麻酔をされたことと思います。

 

胃カメラ(内視鏡)検査をされた方なら、喉にシュシュっとスプレーをかけられて、やはり局所麻酔された経験があることでしょう。

 

これらの「局所麻酔」によく使われるのが、リドカインというお薬です。

 

がんの手術中にこのリドカインを使用することが、がんの再発リスクを下げるという仮説があります。

 

がん治療に手術は欠かせない治療法ではありますが、手術自体が身体に与えるストレスが、がんの再発リスク増につながっているかもしれない。だとしたら、局所麻酔を追加することで身体にもたらされるストレスを軽減することにより、治療成績が上がるのでは、という考え方です。

 

実際に、過去の治療成績を振り返って比較した研究で、全身麻酔の有無にかかわらず、がん手術の局所麻酔が再発のリスクを低減する可能性が示唆されています。

 

そこで、実際にリドカインを使う群と使わない群で、前向きな比較を行なった研究の結果が出てきました。

 

 ■”Effect of Peritumoral Infiltration of Local Anesthetic Before Surgery on Survival in Early Breast Cancer”「術前の局所麻酔薬の腫瘍周囲への浸透が、早期乳癌の生存率に及ぼす影響」(Journal of Clinical Oncology)

 

1583人の早期乳がんの患者さんをくじ引きで、術前にリドカインを注入する「リドカイン使用群」と通常の手術のみの「不使用群」に分け、その後の経過を観察したところ、次のような結果となりました。(数字は「リドカイン使用群」vs「不使用群」)

 

・5年DFS(5年間再発や他の病気がない状態で生存した率):86.6% vs 82.6%(有意差あり)

・5年OS(5年間生存した率):90.1% vs 86.4%(有意差あり)

・局所再発率:3.4% vs 4.5%(有意差なし)

・遠隔再発率:8.5% vs 11.6%(有意差あり)

・リドカインが原因と考えられる有害事象はなし

 

ということで、リドカインの使用が再発リスクを軽減することはまず確実と言えそうです。何よりも、ほとんど追加の費用がかからず副作用の心配も不要なのが素晴らしいところですね。

 

日本では現在、乳がんの手術は全身麻酔が基本で、場合によって局所麻酔を併用したり、局所麻酔のみで行なったりするようです。

 

この試験結果を受けて、日本でも今後どのような対応をしていくのか、要注目ですね。