夕方前に家を出て
そろそろ水も
なくなっているだろうと
病院に向かって
車を走らせた
途中、最近久々再会した
幼馴染が
子供の頃住んでいた家の辺りを
通り過ぎようとしたら
たこ焼き屋さんが
開いてたから
車を止めた
このたこ焼き屋さんは
幼馴染の家に遊びに行くと
ご馳走してくれた
子供の頃の
思い出の味
前を通ることがなくなって
ずいぶんが過ぎ
通っても
開いてないことも多くて
今日は運命だと思って
数十年ぶりに
この店のたこ焼きを
食べて見たくなった
5個100円
10個200円
昭和の価格のまま
信じられない❣
ありがたいね
暑い中
おばちゃんが
汗をかきつつ焼いてる
10個下さい
と言うと
柔らかいのがいいよね?
と言うので
中を覗くと
かなり前に焼いたのか?
右端に固そうなのが
10個ほど並んでいて
後のは
焼いてる最中だった
おばちゃんに
硬くていいよ~~
硬いのんも美味しいから
と言うと
ほんまぁ?
ほんなら
と、硬くなったのを
舟に乗せ
その上に
もうちょっと焼いたら
美味しいはず!
と言う感じのを
てんこ盛りにしてくれた
200円払って
車に戻る
車の中は
一瞬でたこ焼きの匂い
香ばしくて
ソースの甘酸っぱい
最近はチェーン店の
たこ焼き屋さんしか
出会えてなかったから
あまりの素朴さに
心が小学生になった
でも、体は中年なので
特保のコーラにしなくては
コンビニに行き
コーラ買いついでに
お水のペットボトルも
四本購入
さぁ、向かおう
あの病院は
なんだか気合いを
入れないと足が向かない
だから
たこ焼きに心を寄せたり
子供の頃を思い出してみたり
とにかく
逃避に走るのかも?
病室に入ると
前と同じく
目を開けて
口を開けて
空中を見つめ続ける
父親
何日もたってないのか?
と、思わせる程
変化の無い状況
でも
呼吸はしやすそうで
少し良くなってるのか?
と思った
早速冷蔵庫に水を
入れようと開けたら
前に入れた四本が
そのまま残っていた
蓋つきコップの水さえ
前に飲ませた
そのままの状態で
放置されていた
この病院に対しての
怒りが爆破しそうになった
偶然、看護師さんらしき人が
熱を測りに来たので
お水飲ませても
いいですか?
と聞いてみた
すると
前回誤飲で危篤になったので
飲ませない方が
いいですよぉ~~
と
では、これはなんなんでしょうか?
誤飲の恐れがある病人に
錠剤出したらダメなんじゃないですか?
今にも口に出そうだったけど
何とか辛抱して
錠剤も出てるんでかぁ?
と
聞いたら
はい、でも、
今朝も飲ましたら
飲みづらいみたい
と、申し送りありましたよ~~
いやぁ、申し送りじゃなくて
この状態で錠剤は
さすがに無いと思うんですけど
ついには、言ってしまった
あ~~明日先生に
言っておきますね~~
って、どこまで
人ごとなんでしょうか?
この病院
今時、こんな病院ないぜ!
とにかく水は飲ませるな
と言う事はわかった
しかし
口を開けて呼吸してるから
喉もカラカラなはず
仕方なしに
ティッシュに水を含ませ
唇を濡らす
何度か繰り返すと
水が飲みたい様で
ティッシュを吸おうとする
口の中を覗くと
舌が黒くなってて
ああ
こんな事になってしまって
と、泣けて来た
今まで
憎み続けて来た人だが
さすがに
かわいそうに思えて来た
ティッシュで数滴
口に水を含ませ
次は、何か対策を
考えて、グッズを
持って来ねばと
思ってしまった
私…いい人すぎるやん
数滴の水で
話せる様になったのか?
何度か弟の名前を言うが
その後が
聞き取れない
でも、長男と次男に
何か伝えたい事が
ある様だ
私が顔を近づけ
なんども聞き返すが
やっぱり聞き取れない
所で、ずっと瞬きもせず
目を開けてるけど
見えてるの?
と聞くと
見えない
と、掠れた空気の様な音で
返事をした
そろそろ水も
なくなっているだろうと
病院に向かって
車を走らせた
途中、最近久々再会した
幼馴染が
子供の頃住んでいた家の辺りを
通り過ぎようとしたら
たこ焼き屋さんが
開いてたから
車を止めた
このたこ焼き屋さんは
幼馴染の家に遊びに行くと
ご馳走してくれた
子供の頃の
思い出の味
前を通ることがなくなって
ずいぶんが過ぎ
通っても
開いてないことも多くて
今日は運命だと思って
数十年ぶりに
この店のたこ焼きを
食べて見たくなった
5個100円
10個200円
昭和の価格のまま
信じられない❣
ありがたいね
暑い中
おばちゃんが
汗をかきつつ焼いてる
10個下さい
と言うと
柔らかいのがいいよね?
と言うので
中を覗くと
かなり前に焼いたのか?
右端に固そうなのが
10個ほど並んでいて
後のは
焼いてる最中だった
おばちゃんに
硬くていいよ~~
硬いのんも美味しいから
と言うと
ほんまぁ?
ほんなら
と、硬くなったのを
舟に乗せ
その上に
もうちょっと焼いたら
美味しいはず!
と言う感じのを
てんこ盛りにしてくれた
200円払って
車に戻る
車の中は
一瞬でたこ焼きの匂い
香ばしくて
ソースの甘酸っぱい
最近はチェーン店の
たこ焼き屋さんしか
出会えてなかったから
あまりの素朴さに
心が小学生になった
でも、体は中年なので
特保のコーラにしなくては
コンビニに行き
コーラ買いついでに
お水のペットボトルも
四本購入
さぁ、向かおう
あの病院は
なんだか気合いを
入れないと足が向かない
だから
たこ焼きに心を寄せたり
子供の頃を思い出してみたり
とにかく
逃避に走るのかも?
病室に入ると
前と同じく
目を開けて
口を開けて
空中を見つめ続ける
父親
何日もたってないのか?
と、思わせる程
変化の無い状況
でも
呼吸はしやすそうで
少し良くなってるのか?
と思った
早速冷蔵庫に水を
入れようと開けたら
前に入れた四本が
そのまま残っていた
蓋つきコップの水さえ
前に飲ませた
そのままの状態で
放置されていた
この病院に対しての
怒りが爆破しそうになった
偶然、看護師さんらしき人が
熱を測りに来たので
お水飲ませても
いいですか?
と聞いてみた
すると
前回誤飲で危篤になったので
飲ませない方が
いいですよぉ~~
と
では、これはなんなんでしょうか?
誤飲の恐れがある病人に
錠剤出したらダメなんじゃないですか?
今にも口に出そうだったけど
何とか辛抱して
錠剤も出てるんでかぁ?
と
聞いたら
はい、でも、
今朝も飲ましたら
飲みづらいみたい
と、申し送りありましたよ~~
いやぁ、申し送りじゃなくて
この状態で錠剤は
さすがに無いと思うんですけど
ついには、言ってしまった
あ~~明日先生に
言っておきますね~~
って、どこまで
人ごとなんでしょうか?
この病院
今時、こんな病院ないぜ!
とにかく水は飲ませるな
と言う事はわかった
しかし
口を開けて呼吸してるから
喉もカラカラなはず
仕方なしに
ティッシュに水を含ませ
唇を濡らす
何度か繰り返すと
水が飲みたい様で
ティッシュを吸おうとする
口の中を覗くと
舌が黒くなってて
ああ
こんな事になってしまって
と、泣けて来た
今まで
憎み続けて来た人だが
さすがに
かわいそうに思えて来た
ティッシュで数滴
口に水を含ませ
次は、何か対策を
考えて、グッズを
持って来ねばと
思ってしまった
私…いい人すぎるやん
数滴の水で
話せる様になったのか?
何度か弟の名前を言うが
その後が
聞き取れない
でも、長男と次男に
何か伝えたい事が
ある様だ
私が顔を近づけ
なんども聞き返すが
やっぱり聞き取れない
所で、ずっと瞬きもせず
目を開けてるけど
見えてるの?
と聞くと
見えない
と、掠れた空気の様な音で
返事をした