私には疎遠な2人の弟がいて

疎遠な父がいる


その3人が
住んでいる地域は
おおよそ知っているが


それ以上知らない

彼らも
私がどこに住んでいるのか?

病気がどうなっているのか?

どうやって暮らしているのか?

聞かれたことも無い

一応乳がんの手術前に
お知らせはしたが

リアクションが
あまりに小さくて

どう感じているのか?

こちらが読み取ることも
出来なかった

父に関しては


私、乳がんになったわ
と言ったら


ふーん。



とだけ答えた




それだけ?

って感じで
逆に笑えた



あ~~この人だけは
私が物心ついた頃から


本当に変わらないなぁ~と
ある意味感心した



この時、彼の意識は
他人の事よりも




自分がどれだけ長生きできるか?




その事以外感心は無いようだった



決してショックで
リアクション出来なかった
と言うわけでは無いので
誤解の無いように




数年前にお母さんが
亡くなって以来



私達の家族は
完全崩壊していた

それまでの数十年の
胸に秘めた思いが
全員の体から
知らないうちに
垂れ流されてしまったみたいに

自然に態度に出た




父からの電話には出ない
が、当たり前になっていて

出たら最後
巻き込まれて、大変な目にあう



これが、私達の共通意識に
なっていた

最近は
兄弟間の関係も微妙で

私がいくら電話しても
弟達が電話に
出ることはなかった


病気を持っている
私からの電話に出たら最後

巻き込まれて
迷惑を被ると思っている様だ
ある意味、
第2の父のポジションとして
認識されている。



その父が
入院していて
いつどうなるか
わからないと
病院から
次男の所に連絡が
あったらしい



それを聞いて
病院に行った

もう、寝たきりで
点滴だけで栄養を摂っているので

やせ細っていた

声は出ない

入れ歯を入れてない顔は

亡くなった
父の父や母に似ていた


冷蔵庫のカードも無く
冷蔵庫には水もなかった

それらを用意して

しばらくの間
ベットの横に座って
その姿を眺めていた

体に付けられている器具で

血圧、脈拍、血中酸素の
数値が出ていたが

それは、異常を示していなかった


また来るわと言って
病院を出た



今朝、次男が先生と会って
お話を聞いて来たと
報告の電話をもらった


先生は


いつどうなるか?
わからないので
延命措置を希望するか
家族で相談して
決めてくるように




次男は今決めたいと
言うので

あんたの思うようにして

と、返事した

長男は電話に出ないらしく
苛立っていたみたいだった




家族の死を迎える時
残される家族の想いは
複雑だ

良い関係であれば
まだ、協力体制も
取れる


崩壊していたら?


うちみたいに

なるしか
道は無いのかなぁ?