「乳がん検診」で視触診を行う医師の仕事は、視触診を行う他に、検診そのもの説明と自己触診の指導が、大切であると思います。これは医師でないと行えない仕事であり、私は現在も行っています。

その一つが、マンモグラフィの「高濃度乳房」に対する説明です。

高濃度乳房の場合は、マンモグラフィで「癌」が見付かりにくいことがあります。

乳がん検診を開始する40代では、4割の人が高濃度乳房であると云われています。

マンモグラフィの検診結果用紙には、高濃度乳房をチェックする欄があります。これがない用紙もありますが、必ず作るべきであると思います。マンモグラフィ受診者に、高濃度乳房を指摘すると同時に、それにどう対応するのかを示さないと、受診者は受診そのものを躊躇してしまいます。

高濃度乳房の場合は、「乳房超音波検査」を行えば、マンモグラフィの欠点を補うことが出来ます。

「検診」ですので「自費」になります。米国で云われている乳房MRIは、2万円以上と高額で、施設も限定されますが、超音波検査単独ならば5000円程度で可能です。最近、「乳腺」専門を標榜する開業医も増加し、乳房超音波検査単独で、検診可能な施設が出来てきました。

検診している市町村及びその近傍で、超音波検診可能な施設を「複数以上」示すことが大切で、これは医師が行うべきで、市町村保健師又は検診補助者が行うことは難しいと思います。

視触診を行っている時に、40代及び視触診で高濃度乳房が考えられる受診者に、その市町村及び近傍を含めて、複数以上の可能な医療機関の情報を記載したものを、スマホで撮影させて案内しています。

40代はマンモグラフィ検診の2年に一回の間に、50才以上でも視触診で高濃度乳房が考えられる場合は今年度中に、スマホで示した場所で乳房超音波検診を受けるように指導しています。視触診のない場合では、マンモグラフィで「高濃度乳房」と云われた時は、今年度中に超音波検査を受けて下さい。