そうです。あのノーベル文学賞を受賞されたカズオ・イシグロ氏の本です。

そして、その通りです。文学賞を受賞されたから読んでみる気になったんです。

 

最初、あまりの訳の分からなさに読むのを止めようかと思ったことが多々。

ようやく前に進んだと思ったら、

「・・・これをお話するには、まずこのことをお話しなくてはなりません」

と、また前に戻る。

ある特殊な施設育ったキャシーという女性の回顧録が延々と続くのです。

表紙のイラストのカセットテープに思い当たるようになるのも、物語後半。

そして、

「あああ、そういうことだったんだ」と思うのが、本当に最後の最後。

でも、さすがカズオ・イシグロ氏。

これが空想の世界で描かれたということは今もって信じられないほどの描写なのです。