やっと行けました。宮川香山 特別展。世界でも有名となり、今なおコレクター垂涎の作品が多い香山。私が香山の名前を始めて知ったのは、高浮彫(たかうきぼり)という、まるで本物と見まごう取りやカニなどを焼き物にくっつけたような作品から。この展覧会は高浮彫の作品を思う存分楽しめるだけでなく、透きとおるような磁器肌に絵付けが施された素晴らしい花瓶なども堪能できました。

高浮彫は、ため息がでるほど精巧ですばらしい。フライヤーにある猫なんて、耳の血脈から口の中に隠れている舌まで見えます。また、その下の蟹は、今にも動き出しそう。思わず、おいしそう・・・と思ってしまったほど。この高浮彫が施されている焼き物は、全てにおいて造形物との一体感が何ともいえない絵画を醸し出している。中でも、まるで森の中の冬眠間近の小熊達が焼成された焼き物は、ほんと溜息しか出ませんでした。

マイセンやロイヤルコペンハーゲンに影響を及ぼしたに違いない作品の数々。

日本人として誇りに思える作品の数々を観ることができます。