新卒で就職した銀行を3年3か月で退職し、雑貨のMDのパイオニアだった師匠についた24歳くらいの頃。梅田阪急店でイベントステージで1~2週間ごとに変更される内容を棚割りから品揃え、金額までレポートするという課題を与えられた。今のような小さな携帯がなかったので、内容や価格は覚えて陰に隠れてメモり、さらにまた会場に行ってメモり・・・ということを繰り返した。かなりしんどい仕事だったけど、おかげでどのような棚割りをすれば売れるのか、価格帯はどのくらいか、など本当に今の仕事にも大いに役立っている。
師匠が阪急梅田店をセレクトしたのは、大阪では最新でお金をかけていたから。それからバブルが弾け約20年、イベントステージはなくなったけど、コンコースにあるウインドーはいつもお金をかけてすばらしいものを私たちに見せてくれると感じていた。

そして今開催中のウインドーは・・・
「一日中春を感じて おうちで外で この春の楽しみ方」
ウインドーの中が大草原のワンシーンを切り取ったかのような風景がしつらえられています。
水やりとか光とか、枯れたらどうするんだろう、というのは無粋。都会の真ん中でウインドーを眺めながら、ふと自分が一瞬春風を感じる草原を訪れる気になる。丁寧にどんな花が植えられているのかもボードで説明。その花がどこに植わっているのかを見つけることも楽しみ。さらに山の妖精のような置物があちこちに。眉間にしわ寄せ時間と戦っている人もふと頬が緩むこと間違いなし。1,2分でもウインドーを覗いてみては?