愛読紙、読売新聞の10月25日夕刊「いま風:たしなみ」に生物学者の福岡伸一氏が寄稿されていた文章に心を揺さぶられました。それは、「本性を突き詰めよう」というテーマでした。内容は・・・例えば、「生命とは何か」という問いがあったとする。多くの答えは、「それは動くものです」「呼吸をするものです」etcそれはそうだけど、そうじゃないんだ。ある対象の属性を並べるのではなく、本質を探りあてて欲しいんだ。ディベート力を鍛えるプロセス、良い負けないためには、答えに詰まらないようにするには、目的的、属性的な答えが議論するうえで反応速度的に有利であることを体得しているのだ。・・・しかし、その場では雄弁に見えても、結局、現状を肯定し、変革を回避し、そして根本から考え直すことを阻止してしまう。ある種の逃げでしかない・・・人生で一番大事なことは、ディベートなんかでは答えられないものだから・・・というものでした。
私を含めて大半の人は、他人を納得させたい、認められたいと願っています。そのため、属性(多くは言い訳だったりするけど・・・)で他人を負かすことばかり考えている。しかし、そうではない。本性はどうなんだ、本当の私の気持ちはどうなんだ、本当の思いは・・・涙が出そうな、だけど、本性が分からない、自分自身。あまりにも属性で答えるのに慣れすぎてしまっているから。