欧米では、最愛の人を"Better half"と呼びます。

これはおどけた表現ではありますが、「自分の半分を占めるほど愛しい人」という素敵な言葉だと私は思います。

 

人間にとって、自分以上に相手のことを大切だと思うことは、実際には非常に難しいことです。

相手を大切に思う気持ちの根底には、自分の存在が前提となっている場合や、相手に対する何らかの負い目があることが多いです。

 

従って、自己犠牲や、無条件の愛、無償の愛というのは実際には成り立ちがたいものであり、長期的に一方的な愛情が持続する可能性は「ほぼゼロ」であることが統計の結果で出ています。

 

自己犠牲や無償の愛は難しいのに、では人はなぜ、最愛の人を大切に思うのか。

欧米的な宗教観では、男と女はもともと一つの生き物であったという考え方があります。

人は生まれるときに、最愛の人と別れ、この世のどこかにそれぞれ別々に生まれます。

だから、人は泣きながら生まれてきます。

 

「もともと自分の一部」であった、最愛の人と巡り会うための旅路が、人生なのかもしれません。

その最愛の人は、同じ国にいるかもしれませんし、世界の反対側にいるかもしれません。

 

Better halfと既に巡り会っている人、巡り会っていない人、巡り会っていないのに他の誰かを愛している人、最愛の人などいないと思っている人。

色々な人がこの世にいると思います。

 

どうせ信じるなら、私は希望に満ちたポジティブな世界観を信じたいと思います。

 

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(写真は、2011年のロンドンのロイヤル・ウェディングのパレードの様子です。イギリス王室のBetter halfを見に、たくさんの人が集まっていました)