父に会いに施設に行ってきた。
案の定、ガラスの向こう側に、怪訝そうな顔で車いすで現れた。
職員の方に連れられて。
第一声、
『頼もうと思ってた事あったんや、なんやったけなぁ!』
そうそう、寒くなってきたから毛布を持って来て欲しいとの事、
そして、その後に、
父 『え・・・・・とぉ、なんやったけなぁ・・・・、えぇぇぇ・・・・とぉ・・・・』
そこで私はガラスのこちら側から、
輪ゴムをいっぱい詰めたビニール袋を見せた。
その途端に、
『あぁーーーーー!!
そう! それそれ!!!!
なんでにょろちゃん解ったんやぁー。
わし、頼まなアカンおもてたやつ、さすがにょろちゃんは、よ~わかるなぁ!!!』
やっと笑顔になった。
というか、すーーーーっごい笑顔。
そして、ティッシュペーパーの5箱セットもついでに持ち上げ、
にょろ 『これも持って来たよ』
と見せた。
そしたら更にすっごい笑顔になり、
『うわぁ~~~~ そーかそーかぁ、ありがとな~~。
わしが欲しいと思ってたんばっかり、にょろちゃん持ってきてくれたんかぁ、ありがとな~。』 と手を合わせて拝んで私にありがとうと言った。
なんせこの二つを持って行くと、すごい喜んでくれる。
その横で、母は、
『何に使うねん!!! こんな輪ゴムよーけ』 とぼやいている。
そして、機嫌が良くなった父は、
『おかーちゃんも元気かぁ? にょろちゃん、おかーちゃん頼むでー』
と笑顔で言ってるのに、
こちら側に居る母は、
『わがまま言うたらあかんでー』 と怖い顔で言っている。
その声を割って私が、
『おかーちゃん、最近元気やで! だから心配せんでいい!!』
と伝えたら、
父 『そぉーかそぉーか、にょろちゃん頼むわな~、おかーちゃんの事』
母 『おかーちゃん、全然元気ちゃうわっ! わがまま言うたらアカンでー』
まだ言うてる。
私は母の肩を叩いて、
『余計な事いいな!!』と叱った。
けど、聞く耳を持たず母は、
ずーっと、
『もうな、わがままばっかり言うたらアカンで』
それしか言わへん。
せっかく父が上機嫌でおかーちゃんの事心配してくれてるのに、
私はイラついた。
こういとこやねん。
二人が一緒に暮らしていて、喧嘩になる原因。
なんせ執念深い女(笑)やねん母は。
男を操る技量が無いねん。
父が大人しく機嫌良く施設に独りで入っていてくれてるの、
私は本当に感謝している。
【なんでわしだけ、施設なんかに独りで入らなあかんねん!】
と絶対怒って、入ってくれないと思っていたので、
今すごく感謝している。
帰り道いつもと同じで、母に又説教をした。
おとーちゃんは、これでも色々我慢して暮らしている。
おかーちゃんは、私と一緒で至れり尽くせりで自由やろ!って。
『そりゃそーやけど』
ただ、父やっぱり、私が全然来ない!とぼやいていた。
週に1回は行っている事伝えたらびっくりしていた。
来てるなら顔出さなわからんやん!と。 そりゃそーだ!
でも、ティッシュがなんで無くなってもすぐ戸棚に入っているのか、
『誰なんやろな~』と不思議やったらしい。
いやいやいや私しかおらんやん
着替えもいつも用意してるの私やのにーー
そこはやっぱり考えつかないよなぁ・・・・
ちょっと寂しい。
けど、この週末一番の一仕事終えてスッキリです。
にょろにょろのろのろのmy Pick