昨年の誕生日

珍しく母から電話があった

夫の出勤前の忙しい時間だったから

早々に切ってしまった

 

父が生きていた頃は

毎年必ず電話とメールをくれた

母が一人になってからは

携帯電話の使い方もなかなか思うようにならず

電話もメールもほとんどなくなった

使い方がわからなくてメールをほとんど使わないからと

同居の弟夫婦は母の携帯のネットを切ってしまった

 

それまで

うちの子供たちは孫たちの写真をせっせとメールで送っていたのに・・・

 

手紙はなかなか書けず

母への連絡は年々減っていった

 

あれが最後の母からのおめでとうだとわかっていたら

もっともっと楽しく話したのに

もう聞きたくても

母の「お誕生日おめでとう」は聞けない

 

人って

自分の幕引きの時期がわかるのかな?

母は最後になることを

いくつも残して逝った

 

私は母に伝えられていたかなあ?

ありがとうをいっぱいいっぱい

子供が増えるたびに

4人も育てた母の偉大さに

いつもいつも感謝していた

 

子育てが忙しく

そのうち自分の趣味や仕事に没頭して

母に電話をする回数も

少なくなっていた

 

あと何回会えるだろうと

しみじみ思うようになって

数か月で

突然のお別れだった

 

ホントに偉大な母だった

その小さな体からどうやってそんな元気が出てくるのかと思うほど

動き回り

父の仕事を支え

 

そして

病気の父に寄り添って

好きな旅行にもいけなかったね

 

大好きだよ、ありがとう

病室で母に言った最後の言葉

聞こえていたかなあ

 

私も

50代最後の年を迎えました