こんにちは

重度の知的障害を伴う自閉症の息子(20)は、幼少の頃からピアノを習っています。
始めた当初は、コミュニケーションの手段としての言葉はありませんでした。
なので、自分からピアノを習いたい、と言ったわけではありません。
初めは先生がピアノを弾いて歌ってくださって、それに合わせて(といっても、全然リズムは合ってない)おもちゃの木琴をポンポンと叩いていただけ。
それから、ピアノの前に座り、人差し指を出し、その手を私が動かしてアンパンマンのマーチを弾いていました。
先生が全力で伴奏を弾いてくださり、それがとても楽しい時間として私の記憶には残っています。
そんな時にも、先生は、
木琴の叩き方が上手で、いい音が出ています。
とか、
りょうへいくんは、この教室でいちばん音楽を楽しんでいます。
なんて言ってほめてくださっていました。
↑これが、初めての両手。
両方の楽譜を見て、両手同時に音を出す、ということが、とても難しいことでした。
一緒に弾く音が分かりやすいようにと思い、こんな風に印をつけてみたりしました。
初めてのヘ音記号、初めての臨時記号、、、
練習時間も3分、5分と伸びていき、、、
ほんの少しずつの歩みでしたが、昨日よりちょっと進んだ明日がある、と感じることができることは、本人にとっても幸せだったのではないかな、と思っています。
↓ひたすらオクターブの和音が続く、過酷な練習曲です
弾いている本人はとっても大変なのに、聴き映えがしないミスすれば大変に目立つ
そんな曲なのですが。
本人の頑張りを、ここに残しておきます🙇♀️
↓これは、次の曲の譜読みです。
ピアノは、白鍵と黒鍵で高さが違う。
手の指は長さや動く向きがそれぞれ違う。
という中で、片手で同時に和音を出し続けるのは、とっても難しいことです。
音がなるべくそろうように、ゆっくりと練習を重ねています。
これは、弾けるようになったら楽しい曲になりそうです。
最近の曲は、技術的に難しく、きれいに聴こえるようになるには地味な練習の繰り返しが欠かせません。
やはり、練習は大変なようで、なかなか始めたがらないこともあります。
でも、やはり、一生懸命頑張れば、上手に弾けるようになって、周りの人にも喜んでもらえる。
それが分かっているから、頑張れるのだと思います。